時には自分の背中を押し、時にはその人が躓いたことに自らは躓かないようにし、その人が登っていった道を自らも登れると信じられる。
僕にとってのロールモデルの1人に、本城慎之介さんがいる。

慶應大学湘南藤沢キャンパス在学中に(株)楽天を三木谷氏と共に設立。創業副社長となり上場を果たす。その後あっさりとその地位を放り投げ教育界に転進。横浜市東山田中学校の校長に就任。その後(株)音別を立ち上げ、中高生のための「学寮」を2010年までに立ち上げるという非常に革新的なプロジェクトを進めていらっしゃる。
彼が仕掛けるのは民間からの「新しい教育の形」。
それは上から教えることではなく、学びに対して並走すること。
子どもたちの中にあるものを育み、引き出し、開花させること。
「仕事の学校」は高校生に対して「仕事とは何か」を考えるきっかけを
与えようというもの。仕事とは何か、を考えることは、すなわち
「自分は自らの人生において何をなすのか」を考えること。
自分が高校の頃に、どれだけの仕事を知っていただろうか。
高校生の僕は、背広を着て満員電車に揺られている大人たちが
とにかくみすぼらしく見え、社会の飼い犬、というような浅薄な
観念しか持ちあわせていなかった。
毎日会う大人たちが、自分たちを一切向上させようとしないくせに
生徒には向上を強いる教師たちだけだったからだ。
僕は後悔している。自分がそうした「舐めた」高校生だったことを。
大学に入り、コンサルティング会社にインターンし、自分で企業を
経営してみて初めて大人たちのすごさが分かった。
色んな仕事があるのを知った。そしてその仕事がこの社会と言う大きな
器を支え、そこには大きなドラマと感動とそんな言葉では説明できない
何ものかで満ち満ちていることを知った。
高校生に、仕事について考えてもらうこと。それは高校生にこの社会を
考えてもらうことにつながり、そして社会の中で自分が何をなすべきか、
大学に入って、あるいは入らなくても、何を学ぶべきなのか、を主体的に
考えてもらうことに繋がる。
高校の頃にそうした意識を獲得していれば、大学での学びはどんなにか
カラフルになるだろう。自分が将来はこうなりたい。こういう風に社会に
貢献していきたい。だから今はこれを学ぶんだ。それは誰のためでもない。
しいて言うなら、社会とこの僕のため。
だから楽しい。学ぶことが、成長することが、自らの人生を踏破することが。
高校生の皆さん。「仕事の学校」に行こう。退屈な校舎にはない気づきと
胸を打つ波紋に触れたいのなら。
高校生をお持ちのご両親。「どこの大学に行くのよ?」とこどもに問いかける前に「あなたはどんな素晴らしい人生を生きたいの?」と問いかけてみましょう。こどもがまだ何もヒントを得ていないようならば、仕事の学校に行かせて
みましょう。子どもたちはきっと小さな何かを掴み取ってきて、それを育て
始めるかもしれません。
そして僕たちは次世代のロールモデルとして、自分たち自身が
背中を見せられ続けるかを、常に自問しようじゃないか。
ケラケラ笑いながら仕事をして、希望の歌を口笛で吹いて。
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当記事は、NPO法人フローレンス 代表理事駒崎弘樹の個人的な著述です。
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これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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