「ブラッドダイヤモンド」という映画がある。アフリカで繰り広げられる血みどろの内戦の原因にダイヤモンドがあり、それが先進国において愛の約束である婚約指輪で使われている、という何とも皮肉な話。
そこで描かれる小さなマシンガンで無理やり虐殺に加わらされた「こども兵」のシーンでは、思わず目を覆いたい気持ちになった。

かつて「こども兵」であったこどもたちは救出されても差別を受け、トラウマから社会復帰が難しい。こうした元「こども兵」たちに職業訓練や小ビジネスの起業を指導し、社会復帰をさせるNGO。それがテラ・ルネッサンス。代表者は鬼丸昌也さん。僕と同い年の方だ。
謙虚で明るい好青年の彼が同著で情熱的に語りかけるカンボジア、ブルンジ、
コンゴの様子に、タイ料理屋で本を読んでいた僕は号泣してしまった。
同じNPO経営者としても、大変勉強になった。
フローレンスは事業を行い、事業収入を得る。寄付や助成金は補助的な位置づけだ。
一方テラ・ルネッサンスは寄付がメインの収入だ。
ITベンチャーの経験しかない自分にとって、寄付を頂くというのは余り馴染みが無く、知識も薄かった。
しかし鬼丸さんは、寄付収入を、欧米のようにファンドレイジング(問題意識を惹起し、育み、関係性を構築する)と位置づけ、講演を年間100回近く行って、そこで賛助会員を得て、小さな寄付を束にして強固な寄付収入基盤を作られている。
更には中小企業を中心にサポーターのネットワークを作られ、個人からも法人からも寄付を得るシステムを作られている。
なんて戦略的なんだろう。
そしてその収入はカンボジアやウガンダでの活動に充てられ、内戦の傷口に慈雨のように浸透しているのだ。
更に寄付自体を単なるお金と位置づけるのではなく、個人の「社会参加の手法」と見ていることに本質性を感じた。
そう、寄付は投票と同じなのだ。自分が世界に対し、何を支持し、何を選択するかの意思表示なのだ。
投票と同じく、それは小さな一票かも知れない。それだけでは何を動かすことにもならないかもしれない。しかし私たちは一票を入れる。それが私と同じように思う他者の一票と連結され、大きな塊となることを信じるからだ。
鬼丸さんは、年間100回こども兵や対人地雷について語る。同じ話を何度も繰り返す。それによって、私たちの中に知識と感情が波紋のように広がり、遠い世界への
アクションへと繋がっていく。
「講演とかあんまり好きじゃないな。同じ話するのも飽きるし。」とか思っちゃう
自分を、深く恥じた。ダムに穴を開けて決壊させたいなら、同じところを何度もトンカチで打ち続けなければいけないに決まっている。
鬼丸さんのひたむきな姿勢に、非常に打たれた。
京都が本拠地のテラ・ルネッサンス。東京で活動しているフローレンス。
距離は離れているが、全国に若くして社会を変える仕事に汗をかいている
人々がいることに、勇気付けられる。
同志よ、共によき社会を、世界を創っていこう。
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当記事は、NPO法人フローレンス 代表理事駒崎弘樹の個人的な著述です。
病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、こちらのフローレンス本体のページ から、お申し込み下さい。
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いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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こまさんと同い年と言うことは僕も同い年ですね。
しかも京都!なぜ、今までお会いする事が無かった
のか、本当に灯台下暗しです。
5月11日に京都で出版記念講演会が開かれると
いうことなので、若者(笑)を連れて参加します。
http://www.mumokuteki.com/HFK_080511_onimaru/onimaru.html
鬼丸さん本人にも連絡しようと思います。
こんにちは!わたしも、テラ・ルネッサンスの鬼丸さんの活動には注目しています。同じ非営利団体として働く者として、子ども支援のための収入源としてどのように寄付を集めるかということに悩んでいました。この本は、ファンドレイジングを担当する者として非常に勇気づけられる本です。
駒崎さん、ブログでのご紹介ありがとうございました。同年代の同志がいることが何より幸せなことだと思います。また、社会を「変える」飲み会しましょうね。
2年くらい前、鬼丸さんと駒崎さんをご紹介しようとして、
タイミングが合わなかったのですが、
お2人が出会われたこと、鬼丸さんに伺いました。
やはり出会うべくして出会えるお2人だったんですよね。
安藤さんのFJにも参加させてもらっています。
いろんなところでつながりがあるものですね。