「フローレンスは●●区の中でも有名らしいよ。でも代表が政治家を使う、という噂があるから気をつけてね。」
全く根も葉も無い噂だ。政治家を「使う」ほど偉かったら、こんなに苦労して零細NPOの経営者をしてるだろうか。
特に知り合いもいない役所の中で自分たちのことが不確かな情報に基づいて噂されている、というのは非常に不思議だ。
とはいえ、最近政府の委員会や、シンポジウムなどで政治家の方々と意見交換する機会が増えてきたのは確かだ。
先日も民主党の勉強会に呼ばれ、病児保育問題についてプレゼンテーションし、NPO学会シンポジウムにおいてはパネリストとして加藤紘一氏に臨席した。
では果たしてNPO経営者として政治家と全く会わずにただ自らの活動だけに専心するということは可能だろうか。おそらく可能ではあるだろう。しかし目の前の人を救うだけでなく、その背後の多くの人を救うためには、社会的な構造や制度を変えねばならない。
そうした場合においては政治家や官僚に理解を求め、あるべき立法へ動機付ける必要性が出てくる。
僕が規制改革会議において病児保育の補助金構造の歪みを指摘し、それが今年度から是正されたのも、その例だ。
NPOの活動として、それは「政治的」というレッテルを貼られ、「不純」なものであるのだろうか。だとしたら、僕は自らをNPO経営者として定義するのを辞めよう。僕は社会をより良きものに変革する革命家であり、NPOやソーシャルビジネスというのはその道具に過ぎない、と言おう。
自らのあずかり知れないところで何を囁かれようが、己の中の「公」を信じ、より良き社会の実現に向けて小さき英知を絞りつくそう。
僕たちに、立ち止まる時間は与えられていないのだ。
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当記事は、NPO法人フローレンス 代表理事駒崎弘樹の個人的な著述です。
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