政治に対しては全方位外交なフローレンスだが、ソーシャル
プロモーションの一環として政治家の方々に病児保育問題に
ついて、そしてその先にある「多元的な世界に拠って立つ個人が
織り成す社会」のビジョンについて講演。
さすがに少子化政策の専門家である蓮舫議員は中々鋭く、
病児保育を「病後児」保育としてあえて範疇を狭めてしまって
いる現状などについて議論することができた。
久しぶりに大学時代に講義を受けた鈴木寛議員のスピーチを
聞いて懐かしくなる。「コミュニティ・ソリューション」
「オープンソース戦略」「ボランタリー経済」等などの
キーワードが飛び交い、９年前は「へえ、そんなもんか」という
感じだったが、今自分がしている仕事と繋がっていると
思うと、何だか不思議な気分だ。
今後も病児保育を中心として両立支援策を研究し、政治家の
方々に現場の状況を知ってもらい、政策に反映して頂く、
というサイクルを回していきたい。
お呼び下さったプラトンと推薦して下さった英治出版高野
さんに感謝。
【経済産業省ソーシャルビジネス研究会にて】
経産省が社会的課題を事業で解決するソーシャルビジネスの
研究会を立ち上げ、それに４回ほど出席させて頂き、
報告書とそれに基づいた政策策定に関与させて頂いた。
来年度よりソーシャルビジネスに関する支援予算は３倍になり、
各地域ごとにソーシャルベンチャーを含むソーシャルビジネスを
振興していく土台ができそうである。
僕がついぞ３年前から言っている「ソーシャルイノベーションの水平展開」
も政策的後押しが進みそうな状況だ。
とはいえまだまだ尖ったソーシャルビジネスがわんさか生まれだして
くるようなプラットフォームは整ってはいない。
例えば各地域でソーシャルビジネスプランコンテストが
どんどんと立ち上がることでシーズを発掘。
コンテストの審査員、メンターなどを地域の志のある起業家・
社会起業家にお願いし、生態系を創り出す、ということが
必要だと思う。
またソーシャルビジネス版ドリームゲートのようなものが
作られ、社会への発信力を増していく、という必要性もあろう。
しかしこうした政策化には、国民の強い後押しが必要だ。
はっきり言ってソーシャルビジネス業界なんて、既存の商店街
支援と比べたら親指の爪くらいしかの規模の金額でしか支援が
されていない。マイナーだからである。
多くの人々がこの業界について発言し、議論し、話題にし、
声を具体的に届けてほしい。それによって政策や予算が
大いに変わってくる。本当だ。大げさのようだけれど、
本当にちょっとしたことで政策は変えられるのだ。
皆さんの声を政策に反映する仕組みに、パブリックコメントがある。
普通の人が、政策に意見できる仕組みである。
報告書をざっと見てみて、ぜひ一度メールしてみてほしい。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=595208004&OBJ
業界はまだ黎明期。
あるべき業界の未来を作っていこう。
多くの刺激と学びを下さった谷本寛治研究会議長、経産省の
皆様、委員の佐野さんを始めとしたソーシャルビジネス経営者の
皆さんに感謝。
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当記事は、NPO法人フローレンス 代表理事駒崎弘樹の個人的な著述です。
病児保育を仕事にしたい、求人・就職に興味がある、という方は、こちらまでどうぞ。
いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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