2007年05月23日

【業務日誌】皆様からの若干のありがたくない反響と、多くのありがたく、かつ考えさせられる叫びについて


「ガイアの夜明け」という経済番組に取り上げて頂いたら、
マルチと消費者金融もどきのおっさんから速攻連絡が来た。

人の弱みに付け込むご職業の方々にとって、良いカモだと
思って頂けたのは、身に余る光栄だ(笑
きっとよっぽど大変そうに映っていたのだろう。

さて、それ以外でも子育てと仕事の両立を巡る悲痛な叫びを
頂いたので、ここで紹介したい。
この社会を持続可能な社会ならぬ「両立可能な社会」に
変えるために、こういった声に真摯に耳を傾けていかねば
ならないのではないだろうか。

一方で、保育関係者から怒りのご連絡も頂いた。
下記に紹介したい。



(個人情報の関係などあると思うので、個人に関する情報は
伏せます)

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昨夜<ガイヤの夜明け>を拝見しました。

以前、NHKでレスキュー部隊の長島さんの活躍に涙がでました。私は現在第2子を出産育児休暇中です。一人目の反省をふまえ、今回の育休は約2年いただきました。以前は、●●区在住。ベビーシッターの登録をしたものの、抵抗があり利用しませんでした。(中略)それまでは、職場へのお休みなどで夫婦げんかが絶えず離婚の危機や退職を考えました。が、今後を見据え夫が転職しました。現在の夫の会社は子育てについて前向き、かつ柔軟な対応をしてくれます。(私が看護師で休みずらいことを考慮)

今後、職場復帰にあたり病児保育室を探しています。復帰は来年4月。現在は●区に引っ越しました。ちょうど品川との境にあたるのですが、●●区自体エリアに入っていません。やはり入会は無理でしょうか。

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昨日「ガイアの夜明け」を拝見いたしました。



私も今年産まれた子供を持つを持つ父親です。嫁は専業主婦なので比較的恵まれた環境ではあります。

しかし嫁が妊娠したころから常々日本の社会(特にサラリーマン)は子育てをするには良い環境ではないと感じておりました。

最近嫁から、「子供と一緒にいる時間を増やしてほしい。」と相談されたのですが、今の会社(私は通信業界ですが)では、早く家に帰ることもままならない状況で、転職するかどうかまで考えました。


女性だけではなく男の立場としても、もっとじっくり子供と接する時間を持つべきだというのは、出産後の子供と嫁の状況を観察していて痛感します。

嫁とも「夫婦で子育てがじっくりできる環境が日本の社会には必要だなぁ。」と話していたところに「ガイアの夜明け」を見て感動と共感を覚えました。

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昨夜ガイヤの夜明けを拝見させて頂きとても心を打たれました。

私はサービス提供地域の拡大は病児保育問題の解決につながると思います。

地域に関係なく、共働きの夫婦で子供が病気になって困る状況はどこでもあります。

そんな困った人々を1人でも多く助ける事はまさに病児保育問題を解決していくのではないでしょうか。

サービスの質を落とさずに行うのは難しいかもしれませんが、

是非このまま地域拡大を行って横浜市まで広げて頂けたらとても嬉しいです。
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先ほどガイヤの夜明けを見て、アクセスしました。


私は今年の10月に仕事復帰予定で、子供はすでに認可託児所に通園しております。復帰まで長めに猶予をとったのは、この4月に0歳で入園しないと1歳では空きがないということと、慣らし保育期間を長めにとることで、子供が環境になれ、病気の免疫もつけることで、復帰後の急な発病による休みを減らす為です。復帰まで多少期間がありますので、その間の保育料は持ち出しとなりますが、復帰後の休みを減らす為にはやむを得ない出費と判断しました。


尚、●●区は小児科が病児保育をしていますが、どこも定員が4〜7名と少ないので、2箇所に登録しておこうと思っています。


このような状況にあり、まさしく病児保育の問題に直面する者として、番組を見て、いてもたってもいられず勝手ながら意見を送らせていただくことにした次第です。


NPO法人の収支は赤字続きで、厳しい状況でいらっしゃるとのことでしたが、間違いなく世の働くママに求められている事業ですから、保育の質を高めることを第一に試行錯誤され、将来的には病児保育は当たり前のサービスとなるよう、病児保育事業のパイオニアとして是非とも志を継続していただきたいと切に願っております。がんばってください!

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6月から正社員として就職する1歳6ヶ月の母です。●●にいますので、非常に残念ですが御社のサービスを受けることはできません。利用が可能であれば、非常に心強かっただろうと思います。御社のように本当に社会貢献を目指している企業に是非これからも頑張って頂きたいと願いメールを出したいと思いました。理想と経済的な成長は必ずしも伴わず大変なこともあると思いますが、是非これからも頑張ってください。御社のビジネスは子供と仕事を持つ親には救世主です。



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(以下電話で受けた内容のメモ)

子育て中。前の職場でフルタイム勤務だったがイジメにあっていた。
キャリアの積んだ仕事を外され、全く新しい部署に移され、
周囲からは全く指導がなく、「自分で勉強してやれ」と言われる。
法人税関係の業務など単に本を読んでもできないような仕事も
何が間違っているのかも指摘してもらえない中、
手探りで一人っきりで仕事をする環境だった。

とはいえ必死で続けてきたが、同僚の女性から
「仕事も家庭も子育ても全部やろうなんて甘いのよ、
 あなたには家庭があるでしょ?」
と言われ、退職。

その後1年間くらい就職活動をするが
小さい子どもがいてなぜ働く?と言われ、不採用の連続。
何とか今の職につくも、同世代の女性(子どもがいない)
が信頼できない。やさしくされても「本当にそう思っているの?」
と疑うように。過去のイジメられた経験がトラウマになってしまった。

子どもはだいぶ丈夫になったが、とにかく会社を急に休む
という可能性があるだけでストレスになってしまうので
精神安定剤としてフローレンスに入会したい。
8月に説明会参加でも構わない。

_________________________

(以下電話メモ)

テレビを見た。あなたたちの考え方は間違っている。
自分は30年間保育園の園長をしてきた。病気はこどもの叫び。
病時には父母が保育にあたるように社会や企業、政府に
働きかけていくべきで金銭で解決すべきではない。
即刻止めていただきたい。
昼間は忙しいだろうから代表に伝えるように。

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さあ、皆さんはどのように思われるであろうか。



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当記事は、NPO法人フローレンス 代表理事駒崎弘樹の
個人的な著述です。

病児保育サービスに興味がある方は、フローレンスの
サイトのお問い合わせフォームにご連絡下さい。

フローレンスの病児保育(病後児保育)の対象エリアは
現在、東京都新宿区・渋谷区・目黒区・品川区・千代田区・
文京区・中央区・江東区・墨田区・江戸川区
となっており、
法人向けサービスも行っています。

いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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posted by 駒崎弘樹 at 19:04 | Comment(7) | TrackBack(4) | 業務日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すべてが今の答えですよね。
現状を進化したい方々のご意見だと思います。
子供を産んで働くって考えようによっては
「普通」のことだと思うのです。
普通じゃない緊急事態にfloはすばらしい調和舞台として共存していけると思います。
それもまたよし!でいきましょ〜♪
Posted by tae at 2007年05月24日 00:27
「ガイアの夜明け」は見ていなかったのですが、たまたまこのブログに行き当たりました。
男の子2人を持つ母です。私も子供が保育所時代、病気になった子供の看病のため、
会社をクビになったり、育児や家事・経済的なことで夫婦喧嘩が絶えず、結局離婚しました。
小さな子供を抱えて働くことがどんなに大変なことか。近くに病時保育があったら、
気兼ねなく休める体制があったらとどんなに思ったことか!
待っている間に子供も高校生になりました。子供達もいずれ親になるでしょう。
誰もが安心して子供を持って働ける環境を願ってやみません。
頑張ってください。
Posted by ままっち at 2007年05月25日 14:00
最後の、「病時には父母が保育にあたるよう……」という方のコメント、これは正に政府が強調して言っている「家庭力」のことに他ならないわけで、この考え方が未だに根強いのだなと思わせられます。
 結局、育児を家庭に回帰させよという時には、
父親の存在は抜け落ちて、母親に責任をもって育児をという話につながりかねない。子育てにおける家庭力=再び母親に負担を負わせる という構図に逆戻りしてしまう。なぜ子育てが辛いものになってきてしまったのか何も問題を直視していない発言ですよね。
 
 家庭だけの負担になってしまっているからこそ
地域の力も借りて、という発想なのに。家庭回帰したらまた女性にだけ負担がいってしまう。そんなのはイヤですよね。







Posted by tori at 2007年05月25日 19:06
テレビ見れませんでしたが、最後の保育園長のコメントは、正直、ムカつきますね^^

>テレビを見た。あなたたちの考え方は間違っている。
ほう…。

>自分は30年間保育園の園長をしてきた。
ん?それがどうした?

>病気はこどもの叫び。病時には父母が保育にあたるように社会や企業、政府に働きかけていくべきで金銭で解決すべきではない。
あんたは、働きかけたのか?あんたは、37度を超える子どもの保育は断ってきたはずだ。親の「叫び」も耳にしたはずだ。「叫び」を聞いた当事者として、働きかけたのか?
だいたい、あんたは、保育を「金銭で解決」してんじゃないの?なんか、よくわかんねぇよ。

>即刻止めていただきたい。
現実に、今の社会の中で、子どもを育てている身からすると、そんなことされると困るんですけど…。園長さん、責任とってくれんの?


ところで、私は公立保育園が飽和状態なので、高い私立保育園に子どもを預けているが、この4月に月6000円も値上げされた。反対すれば、やめてください…、となるに決まっているので、飲むしかありません。
で、公的な育児の給付金が増額されましたよね?子ども一人で5000円の増額。
なんだか、妙にいいタイミングですね〜。
業界さんは、それを当て込んで、軒並み値上げしているのではないかという疑いをもってしまうのも、人情ってもんじゃないですか?

私立保育園の値上げ状況を公的に調査すべきです。

これって、もしかして、私立保育園が、政治に働きかけたってこと?…なんて妄想もあながち否定できない毎日なわけですよ^^

ねぇ、保育園長さん。




Posted by 田中 at 2007年05月25日 23:49
いや〜かなり反響大きかったようですね。同じNPOで病児保育を運営している者としてちょっとジェラシーを感じてしまいます。「子育てにおける家庭力=再び母親に負担を負わせる」この構造は、絶対に避けなければいけないと考えます。最後の田中さんのコメント、かなり過激な表現ですがおっしゃっていることは、決して間違ってはいないと思います。アクションを起こしていない人ほどオーバーリアクションを起こすものです。気にしない、気にしない。で、実は私が住んでいる所は地方のためまだ放送されていません。(ラッキー!!)放送を観たらまたコメントします。
Posted by 中村優一 at 2007年05月26日 19:41
ガイアの夜明け、拝見しました。

地元住民として誇りに思うのと同時に、心から応援したいと思います。


最後の園長さんの言葉は伝聞なので、どういったニュアンスで言ったのかはわかりません。

園長さんがどんな経緯でそう考えるに至ったのか、想像力を働かせる必要があると思います。

その想像力こそが、園長さんの思考にまとわりついた呪縛を解く鍵になるような気がします。
Posted by goumachan at 2007年07月03日 01:10
>goumachan

仰る通りです。おそらく園長さんも悪い人では
ないんです。彼にそう思わせているもの、が
日本全体で「子育てと仕事の両立可能な社会」の
実現を阻んでいるものだと思います。

Posted by 駒崎弘樹 at 2007年07月08日 19:10
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Excerpt: 先日の「ガイアの夜明け」で東京都内で病児保育に取り組むNPO法人「フローレンス」が取り上げられた。 「起業家はいま・・・ 〜ライブドアショック後のベンチャー像〜 」 http://www.tv-to..
Weblog: 研究メモ
Tracked: 2007-05-24 02:13

ガイアの夜明け その後
Excerpt: 駒崎さんのブログに、ガイアの夜明けでの放映後の反響について、綴られています。 賛
Weblog: 社会起業家 成功への10ヵ条
Tracked: 2007-05-24 22:36

ガイアの夜明け その後
Excerpt: 社会起業家仲間の駒崎さんのブログに、ガイアの夜明けでの放映後の反響について、綴ら
Weblog: 社会起業家 成功への10ヵ条
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