2013年01月07日

このままだと障がい児が置いてけぼりになる 〜内閣府への要望書〜


昨年立ち上げた「全国小規模保育協議会」として、新法の詳細が策定されるこのタイミングで、要望書を手渡しました。特に注目してもらいたいのは、障がい児についてです。


画期的な制度改変が内包された「子ども子育て支援法」も、残念ながら障がい児保育に関しては、全くと言っていい程記述がありません。このままでは、障がい児は、制度の谷間に落ちていってしまいます。

そこで、全国小規模保育協議会は、内閣府及び厚労省・文部科学省に、下記の要望書の中にもある通り、障がい児保育の充実を訴えています。特に、新設される居宅訪問型類型によって、障がい児の自宅での訪問保育を可能にするべきだ、ということを昨年度末に提案しました。

せっかく新法が創られようとしているのに、一部の子どもたちだけが置き忘れられてしまうのは、公正な社会とは言えません。私たちは日々現場で保育を行なっていく中で、強く障がい児へのより細やかな支援の必要性を感じております。

全国の障がい児団体、グループの方々が、我々と共に政府に対し声を発して頂けることを、心より願っています。


以下、要望書内容。

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内閣府 御中

要望書


私達、全国小規模保育協議会は、「子育てと仕事の両立が当然で、子どもが社会全体で幸福に育てられている日本社会」をビジョンに掲げ、(1)日本において、小規模保育サービスの広がりを牽引する(2)全国の小規模保育の質を高める(3)小規模保育に関わる人々が隔てなく繋がり、助け合うコミュニティを創造することを使命とする、事業者業界団体です。既に小規模保育を2010年から行なっている現場の我々の総意を、本要望書によって内閣府及び子ども子育て支援法立案に関わる皆さんに届け、実現をお願いしたいと思います。

1.小規模認可保育において、現在同様、保育者に求める資格は保育士に限らぬこと。幼稚園教諭や子育て経験者等、多用なバックグラウンドを持つ人々がしっかりとした研修を受けた上で、地域の保育に関わることによって、子どもたちが健やかに成長していくためです。

2.居宅訪問型において、障害児(また配慮を要する子ども)や慢性疾患を持つ病児等を対象とすべきこと。これまで制度の谷間に落ちていた最も社会的に困難を抱えている世帯の、光となる制度であるべきです。また、親が支援を必要とするケース(メンタルヘルスを患っている、産前産後、入院通院時、障害を持っている等)においても、短期から長期まで活用できる制度にすべきです。

3.補助は、基礎補助+成果補助の枠組みにすべきこと。小規模保育は、認可・認証保育に入れなかった子どもたちの受け皿になっているため、最も流動性が高い構造になっています。ゆえに、完全成果補助では採算性が厳しく運営することが難しくなります。よって、家賃や現場人件費はまかなえる基礎補助と、子どもの数に応じた成果補助という構造を採用すべきです。

4.連携保育所の調整義務を、自治体に課すことを明示化すること。既に私立認可保育所等から、競合と見られ連携を断られる事例が出てきています。基本は事業者間同士で連携を交渉する形ですが、どうしてもという場合には自治体が調整するようにしないと、小規模保育が開園できないことになります。

5.小規模保育所において、一時預かり事業(一時保育)を可能にすること。現在は縦割りになっており、小規模保育事業者が一時預かり事業(一時保育)を自由にできない自治体も存在しています。空き定員を有効に活用し、地域の子育て支援を行うことは、住民利益にもかないます。

6.  小規模保育は、配慮の必要な子どもにとって、よりその育ちに寄り添うことができる場であることから、今後ニーズの受け皿として対応ができるよう、障害児加算制度の導入を行うこと。

7.小規模保育が「相談/コーディネート事業」「虐待防止事業」等、子育て支援事業も行えるようにすべきです。また、その際に何らかの補助があるべきです。

8.小規模認可や認可保育所に限らず、保育事故に関して公表・調査義務を課すこと。現在は保育事故に関して公表義務も調査義務もないことから、事故から業界的に教訓を引き出し、再発を防止するという手立てが取れません。子どもの命を失う悲劇を極小化するためにも、事故情報の業界共有が可能な仕組みを導入すべきです。

以上

NPO法人(申請中)全国小規模保育協議会



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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。

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いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。

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posted by 駒崎弘樹 at 21:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事で書いた文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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