いつも取材といえば、フローレンスの事業のことや子育て支援政策という割と固めの話をしているのですが、子育て関係の本ということで自分の子ども時代の話をしています。
取材を受けていて気づいたのですが、結構子ども時代の自分と今の仕事が重なっていました。
僕が小さい頃、母は競馬新聞を卸からタバコ屋にバイクで運ぶ自営業をしていました。バイクの後ろにものすごい大きな箱をくくりつけ、競馬新聞を10キロ分くらい入れて、配達し、空になった箱の中に小さな僕を入れて色々なところに連れて行ってくれました。
正に、働く母の背中を見て育ったのでした。
そういう母の働く姿に誇りを持っていたので、小さい頃に近所のおばちゃんから「ママが働いていて可哀想ね」と言われて、胸くそ悪くなった覚えがあります。勝手にかわいそうがるなよ、俺や俺の母親は、あんたにかわいそうがられるような存在じゃないんだ、と。
あれから四半世紀くらい経って、まさか自分が働く親を支援する仕事をしているなんて、思いもよりませんでした。四半世紀後、自分が何をしているのかも分かりませんが、少なくとも自分の背中で子どもたちに語りかけていたいと思います。
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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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