2012年01月16日

日本経済新聞電子版に掲載頂きました


ちょっと偉そうなタイトルづけで、また僕の「鼻持ちならないキャラ」のイメージが強化されないか心配ですがw、掲載感謝です。



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「たかだか文化、変えればいい」 NPO法人代表の駒崎弘樹氏
C世代駆ける

2012/1/16 7:00日本経済新聞 電子版

 病児保育を展開する特定非営利活動法人(NPO法人)「フローレンス」代表の駒崎弘樹氏(32)。日本の社会起業家では草分けの一人で東日本大震災の被災地で児童支援にも力を入れている。今後の抱負を聞いた。

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NPO法人「フローレンス」代表の駒崎弘樹氏


 ――高齢社会を迎え、若い世代の負担は重い。
 「数字を見ると絶望的に映るが、逆に世界で誰よりも先に高齢社会に対する答えを出せると思っている。韓国、台湾、中国といったアジアだけでなく、長い目で見ると欧州もいずれ高齢社会を迎える。日本は処方箋を創造し人類に貢献しうる立場にいる」
 「国家、政府だけですべての社会的課題を解決してくれ、というのは無理な話。それを露呈したのが東日本大震災だった。政府は図体の大きさ、 様々な規制、権限の分散によって果断な行動をとるのが難しかった。一方で民間企業やNPOはかなり早い段階から細かいニーズに対応した。『すべての社会的 課題は国がやれ、やれないのはだらしないから』いう姿勢から、『彼らがやれないなら自分たちでやろう』という姿勢に転換したい」

 ――活力を取り戻すために必要なことは。
 「日本はダメだといわれているがすごい伸びしろがある。最大の問題は女性が働いていないこと。これまで日本の人材市場は流動性が低かった。 男女問わずNPOから官僚へ、官僚からビジネスへ、ビジネスからNPOへと流動性が増せばイノベーションの苗床になる。10年、20年後にはそれを普通に したい。僕らの世代でロールモデルを作り下の世代に示していけば絶対に変わる」

 ――日本には閉塞感が漂っていませんか。
 「日本が目指すべきはGDPを2倍に増やすということではなく、選択肢が豊かで自分なりの幸福を追求できる社会だ。職場と家庭、地域社会、 友人関係など多様な世界に居場所があることがカギになる。自殺率の高さ、幸福度の低さは我々自身が幸せのモデルを描けていない証拠だと思う。僕はそれを描 きたい」
 「国が幸せの新しいモデルはこれ、と決めるのは気持ちが悪い。国が旗を振るようになると、それ以外の生き方を区別するようになる。それを やったのが、頑張って働くパパ、家でクッキーを焼くママ、子どもという戦後の『一般世帯』のような概念。今はそういうモデルに経済的合理性はなくなってい る」

 ――数では先行世代に劣る若者世代が社会を変えていくには。
 「『シルバー民主主義』の下でいかに次世代への投資を可能にするか。方法は4つある。1つは『年金制度はこのままでは乗り切れないので賦課 方式から積み立て方式にしましょう』と上の世代を引き入れる説得的コミュニケーション。2つ目は、年金や税といった国の制度以外の部分で、自分たちがモデ ルを作ってしまう方法だ」
 「3つ目はオープンガバメント。国家へのかかわり方は必ずしも投票行動だけではない。行政に情報公開をさせ、その情報を国民が理解して動き やすくなるよう料理する。『でんき予報』のようなものだ。4つ目は税という回路だけでなく、共同体を支えるために自分たちでお金を出す寄付という回路を発 達させること」

 ――変革には風当たりもあきらめムードもある。壁が高いのでは。
 「日本ってこういう国だから、こういう文化だからと言って潜在的な能力を制限するような説明をよく耳にするが、僕は『たかだか文化、たかだ か価値観じゃないか』と思う。ならば変えればいい。今後、さらに社会が流動的になるに従って『何か自分たちでやろう』という若者は増えることはあっても減 ることはない」
 「明治維新の時、坂本竜馬を含め志士として活動したのはおよそ数千人と言われている。当時の日本の人口は4千万人。およそ一万分の一の人たちが立ち上がってわいわいやることによって変化が生まれた。そう考えれば、今だって変化を起こすことは十分に可能だ」


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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
携帯サイト http://www.florence.or.jp/m/index.htm

病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、
こちらのフローレンス本体のページから、お申し込み下さい。http://www.florence.or.jp/

我が子が待機児童になってしまって困っている方は、
「おうち保育園」でお預かりができるかも知れません。
http://www.ouchi-hoikuen.jp/

フローレンスのサービスエリアは東京23区の足立区/板橋区/江戸川区/江東区/品川区/渋谷区/新宿区/杉並区/墨田区/台東区/中央区/千代田区/豊島 区/中野区/文京区/港区/目黒区/荒川区/大田区/世田谷区/葛飾区/北区/練馬区 に加えて、千葉県浦安市・市川市・神奈川県川崎市・横浜市です。

ひとり親への超安価な病児保育サービス「ひとり親パック」に共鳴し、寄付を
して下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://www.florence.or.jp/corp/fr/fundraiser/

被災地の中高生向け学習支援「希望のゼミ」に共感し、寄付をして下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://kibounozemi.jp/support.html

外で遊べない福島の子どもたちに屋内公園を提供する「ふくしまインドアパーク」に協力したい!という方は、下記のフォームからお申し込み下さい。
http://www.facebook.com/fukushima.indoorpark?sk=app_172678112819575

ワークライフバランスや男女共同参画、ソーシャルビジネスについての
講演を依頼されたい企業、自治体、メディアの方々は
↓からお申し込み下さい。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm

フローレンスへのインターンを希望される学生は、
NPO法人ETIC.の細田さん宛にご連絡頂ければと思います。
http://www.etic.or.jp/


いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。


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posted by 駒崎弘樹 at 20:53 | Comment(1) | TrackBack(0) | 宣伝・イベント告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素晴しい考えだと思います。しかし、『たかだか文化、たかだ か価値観じゃないか』の部分は誤解を招くところがあるか、と。文化には生活、芸術、工芸を含め、様々なものがあり、『』ないのフレーズだけをご覧になられた方は、「文化をバカにしている!」と思われる方もいらっしゃるかも知れません。より多くの方にこの内容が浸透して欲しいと思い、地域芸術に関わっている視点からコメントをさせて頂きました。ありがとうございました。
Posted by 小林正秀 at 2012年01月17日 12:57
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