2011年04月20日

若者のための「ネットでできる候補者選び」(地方議員選挙の巻)

「ポスター板にいる候補者が多すぎて、誰に投票して良いか分かんねえYO!」という君。

ポスター掲示板.jpeg
写真はイメージです。


そんな君に、おじさんが君の街の政治家を選べる方法を再び伝授しよう。
前回説明した首長選挙よりも、今回の市区町村議員(「地方議員」って呼ぶ)の方が、ほんのちょこっとだけ難しい。
何でかって言うと、やたら多いから

例えばおじさんの住んでいるX県川●市は、40人の枠に49人が立候補している、っていう状態だ。皆の地元も、似たようなもんだと思う。
「49人もチェックできないっすよ!」
そんな声が聞こえてきそうだね。でも大丈夫。今回もおじさんがとっておきの方法を伝えよう。

@毎日.jpの「立候補者リスト」にGO!
君たちの大好きなインターネッツで、毎日新聞のWEBサイト、「毎日.jp」に行こう。と言ってもトップページから行っても迷子になること請け合いなので、皆の味方グーグル様に魔法の言葉を入れる。それが、この呪文。
「毎日.jp ●●市 ▲議選 立候補者」(▲には「市」や「区」や「村」が入るよ)
さぁ、君の街の名前を入れてみよう。例えば僕の故郷、愛しの東京都江東区だったら
「毎日.jp 江東区 区議選 立候補者」だし
大学時代に暮らした僕の青春の思い出が詰まった藤沢市だったら
「毎日.jp 藤沢市 市議選 立候補者」
という言葉をグーグルに入れて、検索する。すると、こんな感じでほぼトップに出てくる。(時々市長選とかがトップに出ちゃうかもだけど、2位か3位にはほとんど入る。)

2011y04m20d_230815598.jpg

A候補者一覧を見て、「共感する仕事」を複数ピックアップ
前回の首長選びの時は候補者をいきなり「年齢で切る」作業をやったけれど、今回は量が多いので最初には消去法は使わない。その代わり使うのは「仕事で選ぶ」という方法。
毎日.jpのリストには、名前と年齢の後に、職業が書いてある。
ここに注目しちゃう。ここを見てどんな仕事をやっている人に、街の仕事を任せたいか、を考える。
そして、「この仕事の『中の人』なら任せても良い」という仕事をやっている人をピックアップする。なぜか。
仕事と言うのは、その人の24時間のうち、少なくとも3分の1は絶対に注ぎ込むものだ。多い人だと一日のうちの半分はその仕事をやるだろう。
そうすると、知らず知らずのうちに、働いていればその業界には少しは詳しくなる
医師だったら医療に詳しくなるし、保育士だったら保育に詳しくなるし、IT企業勤務だったら普通の人よりもITには詳しくなる。
その人の政治活動は、そうした「バックグラウンド」を自然と引きずる形になる。
医師は医療政策に力を入れたいと思うし、保育士は待機児童問題を何とかしたいと思うし、IT企業勤務の人は、ITを使ってもっと効率化したいな、とか思いやすい。
なので、君達が「この職業はアリだよね」「こういう仕事は共感できるな」と思う人をまずはピックアップしよう。

例えば君がサラリーマンだったら「会社員」に対し「普通の民間企業勤めしてるから、役所の論理に異議が言えるかも」と思うかもしれない。
例えば君が教育に関心があるとしたら「塾経営」の人に対し「少なくとも教育には関心があるに違いない」と思うかもしれない。
また例えば「副議長」に対しては「専業で議員をやっているということは、それだけ打ちこんでいるってことだ」と思うかもしれない。
ここは君の価値観と生きてきた年数分培った経験則を前面に出して、独断と偏見に満ちたピックアップをしちゃおう。どうせ正解なんてないんだし。

例)
仕事によるピックアップ事例.jpg

ピックアップの目安は3〜5人ってところ。

Bピックアップした候補者を多選と年齢で消去
ここで消去法が登場。その名も「多選と65歳以上を外せ」。多選っていうのは、いっぱい当選している、っていうこと。1選で4年だから、例えば5選している人って、20年も地方議員していること。ベテランって言えば聞こえは良いけども、長年権力にある人ばかりになると、どうしても既得権益化しちゃったり、変化が起こりにくい議会になりやすい。
だから、4選以上している人は思い切って外そう

多選リスト.jpg

長年務めた人が可哀そう?大丈夫。市議ができなくても県議があるし、県議の次は国会議員や首長もある。決して市町村議会だけが、その人の政治活動を生かす道ではないわけ。
ちなみに65歳以上を外すのは、世代交代が重要だから。言うまでもないよね。

C名前でググって「政策(これから)」を見よう
この時点で多分2人〜3人に減っているはず。2,3人なら、皆の大好きなグーグルに名前を入れて、その人のWEBを見るくらい、なんてこたないよね。
ここで多くの人がビックリするかもしれないけど、地方議員は意外に自分のHPを持っていない。信じられないでしょ?でもそれが日本の現実。
HPは持ってない時点でアウト。君のピックアップリストの中から、この人を即座にグッバイしよう
次にHPを持っていたら、中身を見てみよう。
ここで多くの人がビックリするかもしれないけど、地方議員は意外に自分の政策を持っていない。信じられないでしょ?でもそれが日本の現実。

例えばこんな風に・・・。
政策レス議員例.jpg


政策は営業マンにとっての商品と一緒。商品のない営業マンから、モノは買えないよね。
政策を書いていない人は、その時点でアウト。君のピックアップリストの中から、この人を即座にアディオスしよう

なんで政策を持っていない人が結構多いかというと、日本の選挙、特に地方議員選挙は政策が重要視されてこなかったからなんだ。
商店街や自治会、PTAや労組。こういった組織の人たちにきちんと挨拶して、この人達に「貴方のためになることやりまっせ」と言っていれば、この人達が票を入れてくれて、それで当選できた。
団体の人じゃない、普通の人は選挙なんて興味ないから、いかない。だから普通の人たちに政策を説明する必要なんてなかった。
でも今はインターネットがあるから、誰でもその人の持っている考えや政策をすぐに見れるようになった。今はまだインターネットを見て投票所に行く人が少ないけれど、これから徐々に多くなれば、「政策レス政治家」はどんどんいなくなってくると思う。

というわけで、ここまで来るともう1人か2人になってきたんじゃないかな。ここまで所要時間、15分!
でももしかしたら、WEBを比べてみても、政策なんてよく分からないな、と思うこともある。そんな時は、次のステップ。

D「これまで」何をしてきたのか?を見る
その人がこれまでにどんな経験をしてきたのか。どんな実績を出して、世の中に貢献してきたのか、はこれからリーダーを選ぶ際に参考になる。なぜかというと、人間はこれまで行動してきたように、これからも動いていくことが普通だから。
(日ごとに行動スタイルが変わってたら、この人大丈夫?って逆になるよね。)
更に、例えこれまで色んな経験をしてきたとしても、それをうまく伝えられていないのは、あまり勧められない。

例えば、この人とか「地元の人なんだなぁ」っていうことは分かるけど、何をなしてきたか、全然分からない。

伝わらないプロフィール.jpg

きっと色々と経験してきたのだと思うけど、もったいないことに、伝わらない。
自分の人生で大切にしてきたものや、自分自身の足跡を伝えられないとすると、自分の街の状態をうまく市民に伝えられるだろうか?

そういうわけで、候補者のプロフィールから、彼の人生の足跡が君の期待するものと一致するか、を見てみよう。これで最後に1人に絞りこめるはずだ。


良いかい、最後にまとめるよ。
@毎日.jpの「立候補者リスト」に「毎日.jp ●市 ▲議選 立候補者」でググってGO!
A候補者を「共感する仕事」で3〜5人ピックアップ
B多選と年齢で足切りし、2人〜3人に絞る
C名前をググって、政策(これから)を見る。WEBと政策ない人はサヨナラ(_´Д`)ノ~~
D政策で判断つかなかったら、プロフィール(これまで)を見る

こんなステップを辿れば、ほーら簡単。30分もかからず、選べちゃうはず。え、30分で選んで良いのか、って?何度も言うけど、投票しないより、百万倍良い。慣れてきたら、色んな観点から投票できるようになって、自分なりの選び方も洗練されてくる。

さぁ、もうやり方は分かったね?早速試してみようぜ。
君は君自身の手で社会を創るんだ。君のおじいさんのおじいさん達が、たくさんの血を流してようやく得た権利を、今、君が使う時が来たんだよ。


注)国会議員の選び方は、本稿で書いた選び方とは異なります。地方議員が地元の身近な話題を決めるのに対し、国全体の法律や規制、外交や国防等を取り扱うため、違った能力を必要とするためです。国政選挙が近くなったら、国会議員の選び方についてエントリーを書きます。



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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。

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posted by 駒崎弘樹 at 22:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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