2010年12月15日

【大手小町】育休を終えて

 2か月の育休を取り終えて職場に戻ったら、全く問題なく回っていたことに複雑な気分になった。

 確かに育休中も1日平均2時間くらいメールで指示を出したり、ビデオ会議に参加したりしていたので、全く没交渉になっていたわけではないが、それでも自分の存在が8割減になっても、問題ないということが証明されたのだった。

 創業者としては、何とも感無量である。最初は自分一人で何もかもやっていたのに、こうして自分がいなくてもサービスを途切れることなく行っていける。まさに組織として存在していることを、確認できた、少しさびしいながら非常にうれしい瞬間であった。

 しかし同時に、育休を取ろうとしたからこそ、自分の仕事の棚卸しと、大胆な権限移譲が実現できたのではないだろうか。もし休むことがなければ、いつまでも自分の仕事を両手いっぱい抱えたままだったろう。けれど休むと決めたことで、それを一つ一つ社員に手渡しし、任せていくことができたのだった。

 結果として、任せたことによって、権限を委譲したことによって、社員はより主体性をもって仕事ができるようになったし、意思決定も早くなった。すでに組織になっているにも関わらず、オーナーとして振る舞っていた自分こそが、最も変わらなければならなかった存在だったのだろう。

 育休を終えて、自分は18時退社を続けられている。帰ると娘が待っている。僕は彼女をお風呂に入れる。体を洗ってあげながら、その日あったことを彼女に語る。意味は分からないだろうけど、父が娘に語りかけるのは、きっと良いことだ。その証拠に、娘も「あーうあうああういえう、なあむれうくー」などと意味不明な言語で、一生懸命僕に話しかけるようになった。お互い意味は通じないけれど、お互いのことを想っている、ということだけは通じる。

 2か月の育休が今後の自分の人生にどう影響を与えるのか、ということは正直分からない。しかし次にまた子どもを授かったとしたら、同じように育休を取りたいか、と聞かれたら迷わずイエスと言うだろう。たとえ夜泣きで中々眠れなくても、職場から離れるのが不安であっても、料理が下手でも。

 きっともっとずっと後で、この2か月のことを懐かしく思い出すに違いない。ひょっとしたら、迷いながらも、人生において最も幸福な日々として心に刻み込まれているかもしれない。娘が大きくなって会社に入るころに、一緒にお酒を飲みながら話してみよう。

 「お前が産まれた時はさ、パパ思い切って会社休んじゃったんだ。一緒にお風呂に入れるのもドキドキでさ…」

 きっと美味しいお酒が飲めるに違いない。

 最後に連載を読んで下さった皆さんに、そして応援をし、アドバイスを下さった先輩パパママの皆さんに、大きな感謝を述べたいと思います。

 そして娘という何よりも大切な宝物をこの世に連れてきてくれた、最愛の妻に、心からの感謝を伝えたいと思います。

 ありがとう。

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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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これからもどうぞ宜しくお願い致します。

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posted by 駒崎弘樹 at 11:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宣伝・イベント告知 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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