2009年12月07日

鳩山総理とお会いしました


「新しい公共」の創出を謳う鳩山総理と会談の場を持たせて頂きました。

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総理からは
「NPOが強くなっていくためには何が必要なんですか?」
というご質問を頂きました。
数分しかお時間が許されていなかったため、
「寄付税制です」とお伝えしました。

欧米では寄付をする場合、損金として算入されます。例えば企業が100万円黒字が出たとします。普通にしていると半分くらい税金で持っていかれてしまうとして、この100万円を寄付すると、利益はゼロになり、税金もゼロにはかかりません。
これが損金算入と言うことです。

公共を支える自治体や国に税として納めるか、もしくは公共を支える民間主体であるNPOに寄付として社会投資するか、を市民が主体的に選択するのです。
これによって市民は納税者(タックスペイヤー)としての意識を強く持ち、寄付がきちんと機能しているのか、と同様に、税金がきちんと使われているのか、という感覚を強く持つことになり、ひいてはそれが国家をきちんと監視し、意見を述べていく、「参加する民主主義」の建設へと繋がっていくのです。

しかし欧米では当たり前のルールも、日本では成立していません。NPOへの寄付が損金として算入されないのです。自治体や政党への寄付ならばOK。でもNPOはダメだよ、ということなのです。

これは、「公共は全部、官が担うよ」という時代の遺物です。
国や自治体等の官が全ての公共的分野を担える時代は終わりました。社会的課題は多様化し、刻一刻と進むグローバル化・情報化に、行政の意思決定のスピードでは追いつけなくなりました。小回りがきき、これまでなかった手法に挑戦する、民間で公共を担う主体が必要になってきたのです。

寄付税制はNPOの飛躍のために、非常に有効な社会的ツールなのです。

もう少し時間があれば、現在ソーシャルビジネス業界において議論が進んでいる「株式を持てるNPO、という新たな法人格」についてお話できたかと思いますが、これは内外の有識者や実践家とともにこれからじっくりと議論を醸成させていきたいと思います。

いずれにせよ、いちNPO経営者が総理とこれからの日本に必要な政策について議論できるようになっている、というのは以前では考えられなかったことであり、日本の変化の息吹を強く感じることができました。

今後も政策立案者の方々に地道に現場からの声を届けていきたいと思います。

______________________

当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
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いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
_______________________
posted by 駒崎弘樹 at 22:06 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
総理に対面とは、それはそれは、おめでとうございます。寄付税制、できるといいですね。それは結局、配分主体が、官から民になる、ってことでもありますよね。引き続きの御活躍を。
Posted by まーたろう at 2009年12月08日 00:41
はじめまして、雅斗といいます。
『働き方革命』を読んでこちらにたどりつきました。
『社会を変えるを仕事にする』は、3つの書店を探してもなかったので注文中です。。笑

「主体的納税」…ぜひとも実現させたいですね。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 雅斗 at 2009年12月08日 01:34
こんばんは。ダイスケです。
鳩山総理とお会いになるとはすごいですね。鳩山総理がフローレンスや他のNPOの活躍に関心を持たれることを強く願います。

さて、日本は寄付に対する考えが他の先進国に比べて遅れていることがよくわかりました。国の考えは、まさに「公共は全部、官が担うよ。」という言葉の通りなのだと思いますが、時代に即した柔軟な対応があってしかるべきだと思います。

私としては、浅はかな考えではありますが、もっと寄付に対するインセンティブが明確になると、企業からの寄付が活発化するのではないかと期待します。たとえば、一定の割合で寄付を行った場合、法人税が減税される、といった具合です。
もちろん、「金さえ集まれば良いというわけではない」とのご批判はあるかと思いますが、それでも活動資金が増えれば、より多くの人々に救いの手を差し伸べられるのではないかと思うのです。

欧米では、ノブレス・オブリージュ(高貴な者の義務)という考え方が浸透しているため、著名企業はもちろんのこと、たとえ小規模でも成功している企業であれば、みな進んで寄付やボランティアに協力するといわれます。利益を社会に還元するという考えが定着しているのは本当に素晴らしいことで、日本も見習うべきとは思うのですが、文化や宗教的背景(10%ルール・・・キリスト教において、聖職者の生活のために収入の10%を捧げる習慣)などの違いもありますので、すぐに変化を期待するのは難しいでしょう。
ですから、まずは「寄付」がそのまま目に見えるメリットとして実感できるような仕組みができると良いのではと思います。子供のお手伝いも、最初は「これをやってくれたらお小遣いあげるね。」というところから始まることが多いでしょうし・・・。
税金については不勉強なため、本当に浅薄なアイデアですが、日本にも寄付の文化が根付くことを願ってやみません。
Posted by ダイスケ at 2009年12月08日 23:47
>まーたろうさん

ありがとうございます!!良い意味での官から民への流れを推し進めていきたいと思います。これからも宜しくお願いします!

>雅斗さん

「働き方革命」読んで下さってありがとうございます。「社会を変える」は是非アマゾンで!(笑

ワンコイン社会貢献、素晴らしいですねー。共に社会を変えていきましょう!

>ダイスケさん

長文コメントありがとうございます!ダイスケさんのように寄付についてしっかり考える人が増えてくれると、日本の新たな寄付文化が創りだされていくのだと思います。
これからもどうぞ宜しくお願い致します!
Posted by 駒崎弘樹 at 2009年12月09日 23:06
例えば、フローレンスさんが、特定公益増進法人の認定を得るのは、難しいことなのでしょうか?
それとも、そもそもNPOは、特定公益増進法人には認定されないのでしょうか。
このあたり、全く不勉強です。

私自身、極わずかですが、特定公益増進法人や、社会福祉法人(要するに我が家がお世話になっている保育園です)に、寄付をして、領収書をもらって、確定申告して、寄付控除を受けています。

NPOであれば、無条件に寄付金を損金勘定出来るようにするというのも、どうかと思います。
一定の条件のもとでのスクリーニングが必要だと考えます。
特定公益増進NPOのようなもの、でしょうか。

実際、フローレンスさんへの寄付が、控除の対象になるのなら、サポート会員、もっと増えるんじゃないかな。特に、法人会員。

=====
神社・仏閣への寄進など、日本にも、かつては、寄付文化があったんだと思います。
それが、ある時点で、途切れている、もしくは、機能しなくなってしまった、というのが現代なんだろうと思います。
一度途絶えたものを再興するにしても、新たな考えで再構築するにしても。
容易ならざることと思います。

何とか、道を切り開いていきたいものだと思います。
Posted by いとうとしひろ at 2009年12月12日 15:56
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