2009年10月04日

拝啓 亀井金融担当大臣 「モラトリアムより地域再投資法を」

拝啓 亀井様

僕は中小企業よりもっと資金繰りがやばいとされる、零細福祉団体を運営している埼玉県在住の30歳です。

お陰さまで政策投資銀行さんが数百万貸してくれていて、何とか助かっています。

亀井大臣の「中小企業を助けたいぜ」というお気持ち、自分も経営者としてとっても嬉しいです。

ただ、「きつかったらしばらく借金返さなくても良い」ってなって銀行が「そんなんだったらヤバそうなところには貸さないぜ」となる方が怖いです。

そもそも大手の銀行は、僕らには中々貸してくれません。僕達の法人格はNPOと言いまして、50人くらい雇用しているのですが、「ボランティア団体なのに人雇ってんですか?」って金融機関に言われるくらいの認識しか持たれてません。貸し渋りも良いとこです。貸してもらっているところは、まだ良いんじゃないかと思います。
信金や信用金庫もまぁ、地銀と似たようなものです。

そんな時にアメリカに行く機会がありまして、向こうの福祉団体、NPOの方々とお話する機会があったんですね。彼は言いました。
「CRA(Community Reinvestment Act)があるので、銀行としても私達に貸さないといけない」と。

CRAは地域再投資法と言いまして、金融機関は自分が所在する地域に対して一定程度の貸し付けを行わなければならない、ということを決めた法律です。

地元を飛び越えて都市部の大規模安全パイばかりに貸し出すことを戒め、地域の中小企業やNPO,福祉団体などにも一定程度貸さないといけなくなったことで、地域により多くのお金が流れるようになったそうです。

僕たちはできたら国に頼らないで、むしろ国をたすけて事業を行っていきたいと思っています。僕達の利子を税金で補填してくれるのも嬉しいですが、できれば少しでも多くの、地域の小さな事業者にチャンスが与えられるような前向きな、それでいて税金を使わない法律を作ってほしいと思います。



●地域再投資法について

・地域活性化に造詣が深い木下斉氏のブログ
http://kino3.blog.drecom.jp/archive/23

・政策投資銀行レポート
http://www.dbj.jp/reportshift/report/local_research/pdf/12.pdf


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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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posted by 駒崎弘樹 at 15:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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