2009年09月01日

「名古屋の役人の質」ではなく


弊社、ひとり親寄付会員であるサポート隊員のIさんから、以下のような報告を頂きました。


>> いつもお世話になっております。
>> サポート隊つき組の●●●●@名古屋、です。
>>
>> ===ご報告=====
>> *名古屋市 保育企画室長のM氏は、フローレンスのことを知っていました。
>>
>> *氏のフローレンスに対する理解(誤解)は、「あれは、お金持ちの人がやってる、
>>
>>  お金持ちの人のためのサービス」というものでした。
>> *一人親支援のための寄付制度(サポート隊)のことは、知りませんでした。
>> ===========
>>
>> 昨夜、名古屋市交渉に参加しました。
>>
>> 我が家がお世話になっている保育園は、「愛知県小規模保育所連合会(小規模連)」に
>>
>>
>> 加盟しております。加盟、全23カ園のうち、名古屋市にある16カ園合同で、名古屋市と、
>> 保育行政について話し合う場です。
>> 名古屋市の担当は、子ども青少年局 子育て家庭部 保育企画室です。室長以下、4名の
>>
>> 参加がありました。
>> 小規模連加盟園は、いずれも、社会福祉法人の運営による認可保育園です。
>>
>> 小規模連の父母、職員からは、様々な要望が出されました。もちろん、病児・病後児保育
>> に関する要望もありました。
>>
>> 交渉終了後、時間外の雑談の中で、保育企画室のM室長の方から、「東京には、フロー
>>
>> レンスという団体がある」と言及がありました。
>> 名古屋市の保育行政に関わる、しかも、責任あるポストの方に、少なくとも認知されている
>> という事実を、まずは、喜びたいと思います。
>> ただ、それに続く氏のフローレンスに対する発言は、誤解と言わざるを得ません。
>>
>> 一人親家庭など、収入が不安定な家庭は利用できない、と思っているようでした。
>>
>> そこで、寄付制度があること。私もサポート隊の一員であることをアピールしました。
>>
>> その際、いただいたサポート隊員の名刺が役に立ちました。ありがとうございます。
>>
>>
>> 正直に申しまして、「お金持ちのもの」と言われたのが、悔しくてしょうがないのです。
>>
>> なんとか、彼の誤解を解いて、正確な理解をしてほしいと思います。
>> そのために、私に出来ることが何かないでしょうか?
>> 一人ではいい考えが思いつきません。何か、アドバイスをいただけましたら、幸いに存じます。
>> 欲を言えば、M室長にも、サポート隊員になってほしいと思います。
>>
>> 一隊員が、このようなメールを差し上げることは、差し控えるべきかとも思いました。
>>
>> 躊躇、逡巡いたしましたが、思い切ってご連絡差し上げます。
>> ご無礼いたします。どうぞ、ご寛容いただけますよう、お願い申し上げます。
>>

ちなみに名古屋市は病児保育後進地域で、大都市にも関わらず病児保育インフラは脆弱そのもの。それを何とかしないといけない担当の方がこの程度の意識、というのは河村市長も泣けるだろうな、と。

ただ、地方の役人の方がプロフェッショナルではない、というのはある意味当然のことです。彼らは2,3年に1回ジョブローテーションで変わるし、ジョブローテーション自体は行政の継続性の観点から、当然あるべき制度だからです。

また、多くの地方の行政担当者は東京にコンプレックスを持っていて、東京でのモデルに対し「あれは東京だからできたんだ」「うちの地方は保守的だから」「地方には地方の特色があるから、うちにはできない」等と言って、「モデルを成立させる条件」について精緻な議論をしない傾向があるのも、ある意味仕方がないと思います。

これまで霞ヶ関中央集権が長く、地方行政は中央省庁に言われた政策メニューを言われたとおりこなすための機関であったわけで、他者から学び、自らモデルを創りだそうという発想が生まれないのも、彼ら自身のせいというより、我が国の制度疲労がもたらしたものが凝縮されているにすぎないためです。

いちNPOとしては、そうしたことは所与のもの(当り前のこと)として、NPOや病児保育(等の各種の社会的課題の専門領域)に疎い公務員の方々にも、しっかりと伝わるようなコミュニケーション戦略を取っていかなくてはいけない、ということです。

今回のケースは、それを改めて学ばせてもらった、ということでした。
つまり、役人が悪いのではなく、「僕達の見せ方が悪い」のだ、ということです。
(誤解の原因のほとんどは外部環境ではなく、己の中にある。)

今後は「よく分かってない人」にもきちんと理解して頂けるような、丁寧な広報活動を行い、共感を生むブランドを創っていきたいと思います。


※それにしてもこうしたことも、サポート隊員の方からのフィードバックがなければ知り得なかったことです。改めてサポート隊員の方々のありがたみを感じました。今後もフローレンスは全国の志のある方にサポート隊員になってもらい、不況下で苦しむひとり親の方への病児保育サポートを行って参りたいと思います。

サポート隊員参加はこちらから
http://www.florence.or.jp/corp/fr/index.html

______________________

当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
携帯サイト http://www.florence.or.jp/m/index.htm

病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、
こちらのフローレンス本体のページから、お申し込み下さい。http://www.florence.or.jp/

フローレンスのサービスエリアは東京23区の足立区/板橋区/江戸川区/江東区/品川区/渋谷区/新宿区/杉並区/墨田区/台東区/中央区/千代田区/豊島区/中野区/文京区/港区/目黒区/荒川区/大田区/世田谷区/葛飾区/北区/練馬区 です。

ひとり親への超安価な病児保育サービス「ひとり親パック」に共鳴し、寄付を
して下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://www.florence.or.jp/corp/fr/fundraiser/

株主総会に託児をつけたい、説明会に託児をつけたいという
イベント託児・イベント保育をご希望の企業様は
↓からお申し込み下さい。担当者の方からお見積もりを送らせて頂きます。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_others.html

ワークライフバランスや男女共同参画、ソーシャルビジネスについての
講演を依頼されたい企業、自治体、メディアの方々は
↓からお申し込み下さい。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm


フローレンスへのインターンを希望される学生は、
NPO法人ETIC.の細田さん宛にご連絡頂ければと思います。
http://www.etic.or.jp/


いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
_______________________
posted by 駒崎弘樹 at 11:54 | Comment(2) | TrackBack(1) | 業務日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご紹介いただきまして、ありがとうございます。

改め読み返してみますと、言葉の至らないところなど目に付き、恥ずかしい思いもございます。
それも、私の姿でございます。

>また、多くの地方の行政担当者は東京にコンプレックスを持っていて、(以下略)

このご指摘。
実際に、東京に対するコンプレックスなのかどうかはともかく。
出来ない理由、言い訳なら、100でも並べられます。
どうしたら出来ると思うか、3つでいいから、アイディアをひねり出したいところです。

名古屋ならでは、という方法。きっとあるはずです。そして、その方法を編み出すための情報を一番豊富に持っているのが、行政だと思うのです。
そして、そんな行政をサポートできる市民でありたいです。

200万都市名古屋の病児・病後児保育施設。4名定員、6施設です。
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/kenko/kosodate/hoikusho/ninka/iroiro/nagoya00041951.html
Posted by 名古屋のIです。 at 2009年09月01日 15:58
>Iさん

仰る通りです。名古屋ならでは、という方法はあります。
しかし、その方法を編み出すのは残念ながら行政では難しいと思います。
そこは行政マンが考える、のではなく政治家主導で実務家と激しくやり合いながら創っていくべきだと思います。

答えは役所にはなく、現場にあるのです。

ただ、Iさんのような前のめりの市民が行政に関わっていき、問題を提起していくことは、参加型民主主義を支える大切な要素だと思います。これからもぜひ市民として声を上げ続けていって下さい。クレーマー市民ではなく、Iさんのような「貢献する市民」が増えていきますように。


Posted by 駒崎弘樹 at 2009年09月01日 21:14
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