2009年08月13日

「みんなの党」だけが病児保育をマニフェストに入れている点に関して

マニフェストをざっと見て、自民・民主ともに「病児保育」の四文字がないことに愕然。

自民に至っては「幼児教育無料化」というピント外れ甚だしい政策を打ち出している。保育園無償化しても、「足りない」問題は解消されないでしょ。入れている人と入れてない人の格差が広がるだけだし。

公明は自民と一緒だからスルー。もしかしたら社民とかどうかな、と思ってもなし。国民新党・新党日本もない。共産党は保育政策においては全くだめ。
「公的保育を守ろう」の一点張り。彼らが親を焚きつけて「民営化絶対反対」のイデオロギーを叫ばせている張本人。それが厚労省と社会福祉法人の既得権益を守り、保育園の新規参入を妨げているのも知らずに。

幸福実現党は政教分離の大原則に反しているので、完全に無視。というか泡沫のようなので僕だけでなく皆無視である意味安心。

さて、政治的には全く何の関心も持たれていないことが明白になった病児保育。もう自分たちで頑張るしかないな、と思ったところ、いた。唯一病児保育をマニフェストに掲げる党が。

「みんなの党」である。

え、何それ?と思われたかもしれない。僕も意識の外にあったのでうっかり見落としてしまっていた。元行革担当大臣 渡辺喜美(よしみ)議員率いる政党だ。

マイナーな彼らだが、しかし、しっかりと謳っている。

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2.子育て支援を国政の中心にすえる

1. 子育て手当を欧州並みに(2万円〜3万円/人・月)。義務教育期間まで支給。
2. 子育てしながら働ける環境づくり(待機児童ゼロ、保育ママ・病児・一時保育の拡充、育児休暇取得の円滑化、職場の意識改革等)。
3. 幼児医療の無償化(若年層の負担軽減)。
4. 高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用等。)

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子育てしながら働ける環境づくり(待機児童ゼロ、保育ママ・病児・・・・)

って、超ざっくりで「どうやって」は書いてないけど、でもちゃんと語句は入ってる。感動した。


嬉しくなって、マニフェストの他の部分も読み込んだ。
そうしたら、非常にまともでびっくりした。

例えば、
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「官邸に国家戦略スタッフやポリティカルアポインティー(政治任用)として政治家、民間人等を100人以上登用。」

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これは民主党が言っている「議員を100人単位で霞が関に送り込む」よりもラディカルで、民間人も送り込む、というのがすごい。
アメリカでは当たり前だが、政治的任用と言うのは、大学教授やNPO経営者、シンクタンク職員など「その道のプロ」を一定期間官僚として雇い、優秀な政策を作らせることである。

政策の質も上がるし、何よりも今のように政策立案を官僚が独占化している状態を脱せられる。本当にできたら、官僚主導国家日本を変えられる兵器である。

更に
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「全額税額控除」の導入等寄附税制の拡充等によりNPO活動等の公益活動を活性化。

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おぉ。おさえるべきところ、おさえてる!

行革→「官」の縮小→社会サービスを担う事業者が必要→強いNPOがたくさん必要

というロジックが分かっている。NPOが動きやすいよう、税制を変えて寄付がしやすくならないとダメなのだ。

その他相当まともな政策が並んでいる。全党見たけど、最もまともだと思う。
でも、いかんせん知名度が低いから厳しいだろうなぁ、、、。

僕の住んでいるさいたま15区にいたら一票入れようか、と思ったけど、いない。
http://www.your-party.jp/member.html

せめて比例で頑張ってほしい。

「みんなの党」、ちぇけらである。

※マニフェスト一覧表サイト


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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm


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これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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posted by 駒崎弘樹 at 18:35 | Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
各党「マニフェスト」についての駒崎さんのご意見、全く同感ですね。

・『おぉ。おさえるべきところ、おさえてる!』

国政選挙にふさわしいアジェンダの設定で首尾一貫、レベルが高い。
このような政党がやっとでてきた。嬉しくなっちゃいました。
選挙結果次第ではまだまだ日本は捨てたもんじゃあないかも知れない、そういう気にさせてくれますね。

「たかが劇団○人か」と無視を装っている他党の立候補者に聞いてみたいですね。みんなの党のマニフェストと自党のそれを対比してみて内心正直どう感じたか?と(尤も誰もいえないでしょうが。)

耳障りのいいことばっかり並べて都合の悪いことはださない・・・小手先テニックミエミエのマニフェストにはウンザり。バ−ゲンセ−ルのチラシよろしく、有権者の顔色をみては出したり引っ込めたり書き直したりフラフラしている様はミットモナイゼ。

・『いかんせん知名度が低いから厳しいだろうなぁ、、、』

ホント、今回の「この指とまれ」にとまったのは、自民党からはたったの2議員。いままで改革だ改革だと叫んでいた自称改革派議員たちはいったいどうなっちゃったの。ガッカリ。いろいろ事情があるんでしょうが、ヤワと揶揄されても仕方あるまい。

今回の選挙は、日本のガヴァナンスの根本システムをリセットするかしないかを選択して、その実行を誰に託すかを問うものすごい選挙。4年前の「郵政選挙」とは次元が違う。これからはよほど腹の据わった政治家に託すしか道は開けない。今こそ侍が必要なのだ。その点この党をたちあげた渡辺、江田両議員はまさに平成の侍だ〜。覚悟がちがう。両議員の今までの活動スタンスをみれば明らか。
著書にも詳しくその思いが書かれている。とにかくあついのだ。

たしかに「みんなの党」立候補者は新人が多くブランド力で見劣りするのは確か。
しかしいくらブランド力があってもヤワでは困るのだ。未知数の新人でも全員当選させて、両議員に鍛えてもらえばいい。そのほうが既存のヤワ議員を選ぶよりよほど日本の為になるというもの。

この党を埋没させてしまっては絶対駄目だ。そうなれば本当にこの国は、ゾンビ集団だけがのさばって、一般国民はその奴隷と化してしまうぞ。
今の流れを阻止できるのは「みんなの党」だけだ。草の根で「みんなの党」を是非応援しよう!!自分は「みんなの党」に決めた。
Posted by H.U at 2009年08月14日 17:50
重箱の隅をつつくような、かつ、本筋を逸脱するコメントで申し訳ありません。

>共産党は保育政策においては全くだめ。
同感です。

>「公的保育を守ろう」の一点張り。彼らが親を焚きつけて「民営化絶対反対」のイデオロギーを叫ばせている張本人。それが厚労省と社会福祉法人の既得権益を守り、保育園の新規参入を妨げているのも知らずに。

ただ、公的保育を守ることは重要だと認識しております。

民営化反対を叫ぶことが、社会福祉法人の既得権益を守ることにつながるのかは、よくわかりません。
むしろ、大部分の社会福祉法人は、民営化大賛成だと理解しております。

公立保育園が民営化される際に、受託したいと思っている社会福祉法人は多数あります。

だって、それまで公立の、つまり市町村立、東京で言えば区立の保育園を、園舎も土地も、備品も、園児も、全部格安で、あわよくばタダで、引き受けることが出来るわけですから。
自法人の規模拡大に、これほどお手軽な条件はありません。

公立保育園の園舎や土地、つまり市有財産・市有地(例)を、株式会社であれ、社会福祉法人であれ、一民間法人に払い下げることにもろてを挙げて賛成、という住民がどれくらいいるでしょうか?

公的な保育制度は、国民年金や国民健康保険と同じように捉えられる制度だと思います。公的な保障を完全にはずして、民営化することが最善とは思えません。

国の定める最低基準は、本当に「最低」で、親としてはもっと充実した保育を希望いたします。
自治体によっては、部分的に国以上の基準を独自に、自主的に設定しています。そんな自治体に住んでいる人がうらやましく思えますが、それは、その地の住民のみなさんの努力の結果だとも思っています。

保育料の応能負担など、いくつかの条件が堅守・保障されれば、運営主体は株式会社でもNPOでもかまわない、というポジションです。個人的には、社会福祉法人よりNPOの運営する保育園に期待したいです。

駒崎さんから見れば、私も、共産党に焚きつけられた親、ということになるのでしょうか(^^;;;
Posted by いとうとしひろ at 2009年08月18日 13:55
>いとう さん

コメント誠にありがとうございました。
当エントリーでは詳細は語っていませんが、以前のエントリーで詳細を語っている通り、僕は「公的保育の完全民営化」を主張しているわけではありません。

むしろ、保育は社会保障なので完全なる市場原理を当てはめるのはよくない、と思っています。

しかし、現状のような「行政が施設の設置を判断し、行政で利用者を振り分ける」という仕組み自体が制度疲労を起こしている、と思っています。

上記のような仕組みを「保育社会主義」と僕は呼んでいます。保育社会主義が待機児童問題を創りだしています。

さて、この問題を解決するには、保育社会主義から「利用者が保育園を選び、多様な主体が保育園市場に参入する」形にしなくてはいけません。しかも「持てる者も持たざる者も等しく保育の恩恵にあずかれる」ように、です。

具体的な解決策に関しては詳細な説明が必要になるので、ここでは割愛しますが、御質問に対してお答えさせて頂きました。
Posted by 駒崎弘樹 at 2009年08月18日 21:35
駒崎さん、コメントありがとうございます。

>しかし、現状のような「行政が施設の設置を判断し、行政で利用者を振り分ける」という仕組み自体が制度疲労を起こしている、と思っています。

>保育社会主義が待機児童問題を創りだしています。


このあたりの実感が、首都圏と、地方都市とでは、ものすごく大きな落差があるのだと思います。
私の住む名古屋市でも、同じ市内でありながら、区によって大きな差があると思います。

個人的な体験で恐縮ですが、我が家の場合。
自宅と職場との地理的関係から、通園可能な複数の保育園を見学し、どこがいいかなぁと考え、夫婦で相談して、この園がいいなぁと選びました。
その園に、「では、何月何日から入園、お願いします。」と内諾を得た上で区役所の窓口へ出向きました。
窓口では、「どこの園ですか?」と尋ねられ、○○保育園ですとお伝えし、手続きしました。
首都圏では、こんな長閑な状況ではない、ということは知識としては理解しておりますが、実態は体験したものにしかわからないと思います。
なんだか、こんなに恵まれた環境にいることに罪悪感すら感じてしまいます。


利用者が保育園を選べる程度に、充分な認可保育園の定員が確保されることこそが、待機児童の解消につながると考えます。

当然、多様な主体が保育園市場に参入することで、親の立場から見て、選択の幅が広がることは歓迎すべきことだと思います。

しかし、
>「持てる者も持たざる者も等しく保育の恩恵にあずかれる」ように

するためには、現状の応能負担の制度を堅持してほしいと望みます。



>具体的な解決策に関しては詳細な説明が必要になるので、ここでは割愛しますが、

そうですよね。
コメントのやり取りでどうにかなるボリュームではなかろう(^^;;; と予想されます。

直接、駒崎さんのお考えをお伺いできる機会に、近い将来恵まれますことを願っております。

ありがとうございます。
Posted by いとうとしひろ at 2009年08月20日 17:35
「みんなの党」ボランティア要員から一言、お礼が言いたくて…
初めて書き込みさせて頂きます。

大変厚い御支援のお言葉を頂き、本当にありがとうございます。
早速、本部秘書関係者に伝達させて頂きました。
本当に大変励みになりました。

全国どこでも比例は「みんなの党」で通用致します。
皆様のお力が明日を変える原動力になります。

どうぞ末長いおつきあいが出来ます事を祈って…
本当にありがとうございます。
Posted by わたなべけいこ at 2009年08月29日 18:25
>わたなべ さん

僕は「みんなの党」を応援したわけではなく、マニフェストがまともだ、ということを申し上げたのみです。
「みんなの党」への投票を呼び掛けたわけでもありません。

各党がマニフェストで勝負する選挙のあり方はあるべき民主主義の形に近いと思いますので、今後も良いマニフェストは紹介していきたいと思います。
またマニフェストをきちんと実行しているか、政権与党をウォッチしていきたいと思っております。
Posted by 駒崎弘樹 at 2009年08月30日 16:48
こんにちは。

先日書き込みをさせて頂きましたわたなべです。
不愉快な感情をもたれてしまったのでしたら、
本当に申し訳なく思っております。
すみませんでした。

私自身も選挙的な思いではなくて、
「中身」で応援をしているのみです。
本当に世の中の事を考えている人が今現在、
"存在する"という事が嬉しいという思いです。

つたない文章で誤解を招き、申し訳ありません。
実は前回、書き込もうかどうかとても悩みました。
…反省しております。

また、お忙しい中、コメント頂きまして、
ありがとうございました。


Posted by わたなべけいこ at 2009年08月31日 09:20
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