昨年の4月から事業を開始してフローレンスパックも様々な改善点が
あったのでメニューを改訂すると共に、コスト面で想定外の部分が
出てきてしまっているので、それに伴う事実上の値上げについて
説明を差し上げようとしたのだった。
様々な改善点の話をするのは良いのだが、気が重いのが値上げについて
話すことだった。利用会員の方々にとっては基本的には負担が増える
訳だから、皆さんきっと色々と御納得いかない点をガンガンご指摘
されるだろう、と考え、朝から緊張し通しだった。
料金改定の話をするのと同時に、フローレンスの財務状況や、
現在レスキュー隊の発掘に課題を抱えている点など、経営状況を
できる限りオープンに話してみた。
株主のいないNPOは株主総会のような監査の場が存在しないが、
ほとんどそれと似たような状況であったと思う。
説明が終わり、質疑応答の時間。きっとここから色んなダメだしが
雨のように振ってくるに違いない。そう思って額の汗をぬぐうと、
真っ正面に座られている辰巳の利用会員さん(パパの方)が挙手された。
まっすぐに見つめられる。
「あの、ちょっと皆さんがどう思われているか分からないのですが・・・」
と前置きしつつ、彼をこう仰った。
「私はフローレンスさんとは、単にサービスを受けるというだけの間柄
ではないと思っています。皆でこの団体を、あるいはコミュニティを育てる、
というか、何と言うか、そういった形で利用する私たちの方も参加して、
一緒になってやっていければ良いと思うんですよ。」
「だから、行政がNPOに協力してくれない、とかなら、私たちに頼んで
下されば区民の立場から電話して、何とかレスキュー隊募集のチラシとか
置かせてもらえるようにかけあってみますよ。」
僕は何と言って良いか分からず、胸が一杯になりつつ、もごもごして
しまった。
また、ある他の会員さん(こちらもパパ)は、
「先ほど値上げというお話がありましたが、財務諸表を見るとかなり
本部人件費などで努力されているようで、これで皆さんが無理無く
暮していけるのか、少し心配です。失礼な話かもしれませんが、
この仕組みが変な話、なくなってしまったりしたら、私たちが
どうやって子育てと仕事の両立をすれば良いのか、ということに
なってしまいます。ですので、十分本部が成り立つくらい、もっと
採算性の高い値段設定にして頂いても良いんではないでしょうか」
と仰られた。
値上げに対する批判どころか、フローレンスが潰れないかの不安や、
自分達がどんな協力ができるか、という質問が相次いだのだった。
少子化の危機が叫ばれる中、国は子育て支援に大量のお金を
投入し、地方にダムをつくるのと同様の感覚で、子育て家庭に
お金を配る。出産の無料化。子育て支援金1万いくら、などなど。
しかし、そういった子育て支援の「行政化」が、僕たちの
希望なのであろうか?
そうではないはずだ。自分達で自分達の課題の解決を行うような、
参画を伴った相互扶助のコミュニティ創造こそが、子育て支援業界の
希望になるはずだ。
僕はそんな仮説を持っていたが、今日の利用会員の皆さんとのやりとりで、
それを確信することができた。いや、彼らに教えて頂いた、という方が
正しいだろう。
本当に、サポートすることで、自分自身もまた救われ、教えられていると
思う。
説明会の後は、楽しく交流会。
普段会わない近所のワーキングペアレンツ同士が、仲よく話したり、
子育てのノウハウを共有したり。
フローレンスの学生インターンやプロボラも利用会員さんの生の
声を聞いて、自分達が誰のために、どんなことをしているのか、という
ことを再確認した。
説明会の間中、しっかりとお子さんを保育していたレスキュー隊員も
利用会員の方々にご挨拶したり。次の会ではもっと本格的に利用会員さんと
レスキュー隊員が交流できたら良いな。
そんな風に交流会の時間が過ぎ、僕たちはこれから創られる、古き地縁が
死んだ地域社会に生まれる、新しい「参画を伴ったコミュニティ」に思いを
はせたのだった。大きな感謝の気持と共に。
今日、NHKの番組を見ました。
とても頑張っているね。すごく伝わってくる番組でした。心から応援しています。
私で役に立てることがあれば、なんでも言ってくださいね。久しぶりにランチでもご一緒して近況を語り合いましょう。私の新しいオフィスにも是非いらしてくださいね。
病児保育という専門分野があるということを、
正直初めてしりました。
で、早速ブログ検索!
駒崎さんをはじめ、地域社会のために頑張っていらっしゃる
フローレンスの方々の姿をみて感動しました。
今日のブログの内容にもありますが、
フローレンスが無くなってはなりません。がんばってください。
影響を受けやすい私は、私もサポーターになれるかな。。。とHPをチェック。
住んでいる地域、平日稼働。条件に合わないですね。
これからもブログ読ませていただきますね。
フローレンス応援してます。
レスキュー隊の制度は、定年後の生きがいを求める方や家庭の女性と、共働きの家庭を繋げる非常に素晴しい制度だと思います。ただ、病気の子どもを預かるというリスクをどうマネージメントするのかがむずかしい問題ですね。今後、病児保育を行う小児科医が増え、重症の子は小児科医が、比較的病状が安定している子は地域の人々がみるという、小児科医病児保育とレスキュー隊制度が共存する制度が、日本全国各地域にできればいいなと思います。
子育てを、負担ではなく、人生を豊かにしてくれる素晴しい行為だと人々が感じる世の中を目指して、これからもがんばって下さい。
スタッフが不足している、と言う件ですが、
@既存のスタッフとの交流を深める。
福祉や医療分野は、専門的に関わっている者以外にとっては、なかなか足を踏み入れることが難しいように思います。対象地域での、チラシ配りや広報活動も必要なことではありますが、まずは、今のスタッフとの交流を深め、ネットワークを広げていくことが必要かと思います。(十分に、されているとは思いますが。)単に、事業所が開催する交流会や、勉強会ではなく、保育されている現場に、駒崎さんから出向き、共に悩みや楽しみを共感することが、交流につながり、そこでスタッフとの信頼関係が芽生え、スタッフの方の知人から紹介して頂いて、ゆくゆく、ネットワークが広がることはないでしょうか?
A福祉人材センターへ求人募集は出していますか?
福祉職の方は、人材センターへ求人案内を見に行きます。一度、相談へいかれてはいかがでしょうか。
また、知人等に調査し、なにかよいアイデアがあれば、書き込ませていただきます。
幸せに暮らす為に、当然必要なことなんだけど、
なかなか実現しないマイナーな社会を変えていきたいですね。
適度に、頑張りましょう。
見て頂いていたなんて、何という偶然でしょう。
ぜひぜひランチもご一緒させて下さい。
うちのインターンは、小室さんのご指導があって、
一皮も二皮もむけていきました。
その中の一人は、銀行の内定を蹴って、
フローレンスに就職することに決めてしまった
のです。これも、小室さんの生き方に影響
された結果でしょうか。
本当にお世話になります。小室さんの事業の
立ち上げが順調なものであるように、願って
おります。僕でできることがありましたら、
ぜひぜひ仰って下さい。
どうぞ宜しくお願い致します。
とても具体的なアドバイス、誠にありがとう
ございました!
@は仰る通りで、現在とても力を入れて
いるのは、その方のことをじっくりと見つめ、
僕たち自身が彼女たちの置かれている環境や
価値観、状況をもっともっと知る、という
ことです。
そして彼女たちが個人として輝くにはどうしたら
良いか、あるいは既にして輝いている部分が
あったら、それをもっともっと取り上げて、
こどもレスキュー隊コミュニティの中で
称賛していってあげることをしています。
そういった地道な営みの中で、ポジティブな
「文化」を生み出していって、それが伝染
していくような形にしていけたら、と思って
おります。
Aに関しては、江東区のシルバー人材センター
などに申請中なのですが、なかなか来ないんですね。シルバー人材センターの登録者は70代
が多いらしく、こどもレスキュー隊員の平均
年齢が54歳ということもあり、少し層が
上なのかも知れません。54歳くらいの
方々にとってはヘルパーが代表的なパートタイム
ということなので、ヘルパー事業者さんと
提携などしていけたらと思うのですが、なかなか
皆さん人材の囲い込みをされているようで、
そういったところには、残念ながらまだこぎ着けて
いないんです。
こういった具体的なアドバイスを頂けると、
とても参考になるばかりか、普段考えない
角度から刺激を頂けるので、考え方の
幅が広がります。本当にありがとうございます!
応援ありがとうございます!病児保育という
言葉はまだまだマイナーなんですが、
両立しづらい少子高齢化を向かえる我らが
日本社会を象徴する事象だと個人的には
思っています。
僕たちの出演によって病児保育への認知が
広がったのは、とーっても嬉しく、また
それを教えて下さった原さんにはとても
感謝です。これからもどうぞ宜しくお願い
致します!
小児科医を目指されているとのこと、その
志に心から敬意を表したいです。
仰る通り、病児保育は大変リスクの高い
仕事なので、小児科医との連携は欠かせません。
フローレンスも地元中央区にある「小坂こども
元気!!クリニック」内の病児保育施設と
連携関係にありまして、フローレンスの
レスキュー隊員が施設の欠員を補ったり、
少し重いかな、という場合には搬送したり
しています。
今後はこういった施設型との連携をモデル化
していき、全国に発信していきたいと考えて
おります。
ぜひぜひ山崎さんも将来は小児科医となり
病児保育にチャレンジして頂きたいと
思います。その際は、がっつり連携して、
より良い地域を創っていきましょう!
そういって下さると本当に嬉しいです。
自分が応援に値するような人間であり続け
られるように、今後も努力を重ねていきたいと
思います。勇気づけられました。
ありがとうございます。
香港からです。在住2年。NHKワールドで、日本の情報を得ています。
先ほど、駒崎さんが紹介されれいる番組を偶然拝見しました。外出先から戻って、たまたまだったので、全部は見れませんでした。(残念。)そんな短時間でも、画面から伝わる熱心さに心が動き、ブログにアクセスしてみました。
これからも、時々、読ませてください。
途中からですがNHKの番組をみて、駒崎さんのことを知りました。私は保育士をしていますが、大学等で専門に勉強していないのに、どうして保育の分野に興味を持ち、仕事にしたのかとても疑問に思いました。
私の住んでいる地域に病後時保育を行っている施設はありますが、病時保育を仕事にしている会社を初めて聞いたように思います。 保育園で預かってくれないといいますが、病気のお子さんをお預かりすれば、健康なお子さんまでもが病気にかかってしまうことになります。会社がもっと理解を示してくれるのが一番でしょうが、代理がきく仕事なら構わないでしょうが、そうはいっていられない仕事もあるので、会社側の考えもわかります。でも、子供にとって病気の時こそ、両親にそばにいてもらうのが一番だと思います。
駒崎さんの会社は、小さなお子さんを共働きで育てている保護者のニーズにとてもあっているのでしょうね。何より私が共感したのは、人の役に立つことがしたいということです。私も、人の役に立つ事で自分が苦に思わず続けていけそうな仕事を探している最中なので、同い年なのにとてもすばらしいなぁ。と思いながら、番組を見させて頂きました。私も、努力したいと思います!
駒崎さんの思いは、ちゃんと日本中に伝わって、そこから新しい思いが生まれて、きっとあたたかいものがひろがっていくことだと思います。
とても、すばらしいことだと思います。切り口はちがっても、みな、それぞれの場で、誰かのために。光っていきたいですよね。力をありがとう。