2009年07月08日

品川区に新型病児保育施設が立ち上がりました


※2012年8月現在、「まちかど保健室しながわ」は酒寄医院病児保育室として運営しており、フローレンスの運営からは離れています。
フローレンスは品川区において訪問型病児保育を行なっておりますので、病児保育にお困りの方は、こちらの病児保育サービス概要を御覧ください。

病児保育施設は全国に700程度あるが、保育園が2万4000〜6000あるのに比べると、3%に満たない。

この原因は、僕が繰り返し述べてきたが、第一に「成り立たない」からである。補助金が少ないし、また補助金によって預かり料が決められている(注:現在は国からの規制は取り払われたが、自治体側が自主規制している)ことによって、赤字化するためだ。

それがゆえに、施設を持たない、かつ共済型の全く新しい仕組みをフローレンスは立ち上げた。

基本的に非施設型はコスト構造が施設と違うので、広域で展開が可能であり、現在の日本において最も現実的にインフラ化しやすい。
ただ、厚労省の「緊急サポートネットワーク事業」が失敗に終わったように、非施設型は施設型に比べて運営が難しく、機能させるには相当力を入れなければできない。
(だから国の現在やろうとしている「ファミサポに病児保育をやらせる」というのは到底成功しないことは火を見るより明らか。)

個人的には非施設型病児保育を広めるためには、杉並区のようなバウチャー制度を制度化し、「病児保育バウチャー」を配布していく、というのが最もコスト的には合理的だろうと思う。

だが一方で、既に700ある施設の問題が浮上する。施設型の優れている点は
1.医師が隣にいるので、重度の子も預かれる
2.利用料が安いので、所得階層に関係なく利用しやすい

というところだ。彼らはどうすれば良いのか。

まず、将来的には非施設と施設が連携していくことで、利便性と稼働率が上がる。僕も少しばかり発案に貢献させて頂いた「ステーション型」事業(施設にお迎え機能を追加)は、板橋区でモデル事業が始まったが、その方向性が一つ。

もう一つは「医者じゃなくても運営できる」というモデルにすることで、医者の負荷を小さくしてあげること。

これまでは、病児保育施設は小児科が経営していた。(正確に言うと病児保育施設の6割は医療機関併設型。残りの4割は保育所併設。)
小児科は、自分のクリニックを運営しながら、更に病児保育施設を運営する。これはとても大変だ。保育士を雇い、マネジメントし、辞めれば求人をだし、研修し、またマネジメントする。
そんな大変なことをしても、金銭的な見返りは小さい。割に合わない感が高まり、参入してくる小児科は少なくなる、という循環になる。

そこで、小児科併設型であっても、小児科と病児保育施設の運営を切り離してはどうか、というのが、フローレンスが考えたアイディアだ。つまり、小児科は小児科を運営し、付属する病児保育施設はNPOが運営する、というモデル。(契約形式としては行政から小児科に委託し、小児科からNPOに再委託する、という形)

これであれば、小児科医の直接的な負担は軽減され、小児科医が直接雇用するよりも、NPOの運営コストの方が安いため(看護師の時給等も、小児科勤務と合わせると高くなる等)、経営としても成り立ちやすい。

病児保育施設をやりたい、という小児科医はたくさんいる。しかし自分でやるのは重たくてできない、とほとんどの方は言われる。ゆえに、重たくなくて病児保育ができるなら、たくさんの小児科医が手を挙げてきてくれるに違いない。

そんな風に思い、今回品川区酒寄先生のお力と品川区行政の理解を得て、全国初「小児科医×NPO」コラボモデルを7月1日から発進することにした。

まちかど保健室しながわ


コンセプトは(自画自賛だけど)素晴らしいのだが、あいにく立ち上げ補助も十分ではない。おもちゃ等を揃えられなかったところ、多くの方々から寄付を頂けた。絵本やおもちゃ、図書券の寄付を頂けたおかげで、何とかかんとか立ち上げることができた。本当にありがたい。下記の皆様には心から感謝します。


平木まどか様
日比裕子様
鈴木佐代子様
金子綾様
吉岡様
遠藤泰子様
前川天江様
佐藤ひとみ様
久永祐理子様
綾井桜子様
羽鳥利美様
久田貴志子様
品川詔子様
長野友珈様
笠井恵美様
榎本陽子様
天野奈緒也様
津田朋美
英治出版様
ダイヤモンド様

単なる施設の立ち上げではなく、日本の新しい子育てインフラのモデルの建設です。フローレンス一同、一丸となって粉骨砕身していきたいと思います。品川区民の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

______________________

当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
PCサイト http://www.florence.or.jp/
携帯サイト http://www.florence.or.jp/m/index.htm

病児保育で困っている、サービスを希望するという方は、
こちらのフローレンス本体のページから、お申し込み下さい。http://www.florence.or.jp/

フローレンスのサービスエリアは東京23区の足立区/板橋区/江戸川区/江東区/品川区/渋谷区/新宿区/杉並区/墨田区/台東区/中央区/千代田区/豊島区/中野区/文京区/港区/目黒区/荒川区/大田区/世田谷区/葛飾区/北区/練馬区 です。

ひとり親への超安価な病児保育サービス「ひとり親パック」に共鳴し、寄付を
して下さる!という方は、下記のフォームでお申し込みください。
http://www.florence.or.jp/corp/fr/fundraiser/

株主総会に託児をつけたい、説明会に託児をつけたいという
イベント託児・イベント保育をご希望の企業様は
↓からお申し込み下さい。担当者の方からお見積もりを送らせて頂きます。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_others.html

ワークライフバランスや男女共同参画、ソーシャルビジネスについての
講演を依頼されたい企業、自治体、メディアの方々は
↓からお申し込み下さい。
http://www.florence.or.jp/inquiry/form1/ask_kouen.htm


フローレンスへのインターンを希望される学生は、
NPO法人ETIC.の細田さん宛にご連絡頂ければと思います。
http://www.etic.or.jp/


いつもご支援頂き、誠にありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
_______________________

posted by 駒崎弘樹 at 18:22 | Comment(1) | TrackBack(0) | 業務日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まちかど保健室しながわ
開設おめでとうございます。

文中、二点気になったところがありますので、教えていただけましたら幸いです。

国がファミサポに病児保育をさせようとしているとのこと。
もう一点は、杉並区がバウチャー制度を実施しているとのこと。

この二点について、詳しい情報を得たいと思います。関連サイト、記事、書籍などをご教示いただけませんでしょうか。
お忙しいところ恐縮です。よろしくお願いいたします。
Posted by いとうとしひろ at 2009年07月08日 13:49
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。