2009年06月14日

改正育児休業法が通るとどうなるの?病児保育的見地から


「育児・介護休業法」改正案が、今国会で成立する見通しとなったよう。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090613ddm002010107000c.html

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育児・介護休業法:改正法が今国会成立へ 解雇防止策盛る

 与野党は12日、育児・介護休業法改正案について、企業が育児休業を取得した人を解雇する「育休切り」の防止策を含めた修正協議で合意した。自民、公明、民主、社民の4会派は同日の衆院厚生労働委員会に修正案を提出。同法案は共産も含め全会一致で可決され、今国会で成立する見通しとなった。

 政府が提出した改正原案は、3歳未満の子のいる従業員に対する短時間勤務、残業免除を企業に義務づけることや、厚労相の勧告に従わない企業名の公表−−などが柱。【鈴木直】
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色々と大切なポイントはあるのだけども、今日は病児保育的な観点から解説したいと思います。

この法律が通ると、「看護休暇」が今まで子どもの人数に関わらず5日しかなかったものが、こどもの人数に応じてもらえちゃいます。
つまり、こどもが2人だと、5日×2で10日、となるわけ。

看護休暇は有給だから、「子どもが病気で休みまくって、収入激減」ということは避けられるようになるのです。

子どもはよく熱を出すので、5日じゃ足りなく、2人いるとうつしあって更に大変なので、休暇が増えたのは良いこと。

とはいえ問題がないわけじゃない。

まずは「制度として合っても、実際に取れるか?」ちゅう問題ですね。
「お前何休みまくってるの?」という視線。あるいはそんな視線がなくても、ここぞ、という頑張らないといけない時に休まなくてはいけない自分に対する責めの気持ち。こうした心理的バリアがあり、制度合っても活用せず、というのは今でもよくある話。

更にこのまま「子どものいる人への企業福祉」が進みまくるとどうなるか、というと「子持ちの人雇うと、大変だわ」ということで、雇用の障壁になってきてしまうわけです。

なので、よくある「病児保育は、そもそも休めない企業が悪いんだから、企業が変われよ」というのも、もちろんあるんだけども、変革の片方でしかないんですよね。
いくら企業が制度を揃えても、休めないシチュエーションや職種、タイミング、心理状態というのはあり、それは社会が複雑化し、職種とワークスタイルが多様化すれば尚更なのです。

だから、企業の変革と社会インフラの整備、が対になります。現在は不況によって企業のワークライフバランス施策は後退。ゆえに変革スピードは鈍り、また社会インフラの整備もピントを外した政策によって進んでおらず、という状態。

個人的には企業への「休暇要請」はこの辺りが限度なので、今後は次世代法との絡みで、企業の残業時間数や女性管理職数を公表する制度を入れ込んでいくのが変革の引き金になろうかと思っています。

また、社会インフラに関しては現状の事業者補助を成果連動型にしつつ、徐々に病児保育バウチャーを導入し、準市場を創っていく、というのが政策担当者にお勧めしたい政策であります。

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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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posted by 駒崎弘樹 at 21:37 | Comment(2) | TrackBack(1) | 業務日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
看護休暇は有給じゃないぽ...
Posted by とおりすがり at 2009年06月14日 22:27
>とおりすがりさん

あ、そうだ!確かに!すいません、フローレンスが看護休暇は有給にしているので、ついつい走り書いてしまいました。ご指摘本当にありがとうございます!!
Posted by 駒崎弘樹 at 2009年06月15日 21:30
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