2009年04月25日

素晴らしい本と出合った

久しぶりにこんなすごい本と出会った。号泣した。
読み始めて4ページ目に女性経済学者の筆者が世界銀行に
入ったきっかけが語られる。





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週末のある日、ふと思いついて、カイロ郊外にある「死人の町」に足を運んだ。邸宅を模す大理石造りの霊廟がずらりと並ぶイスラムの墓地に、行きどころのない人々が住み着いた貧民街だった。

その町の路地で、ひとりの病む幼女に出会った。ナディアという名のその子を、看護に疲れ切った母親から抱きとったとたん、羽毛のような軽さにどきっとした。緊急手配をした医者は間に合わず、ナディアは、私に抱かれたまま、静かに息をひきとった。

ナディアの病気は、下痢からくる脱水症状だった。安全な飲み水の供給と衛生教育さえしっかりしていれば、防げる下痢・・・。糖分と塩分を溶かすだけの誰でも簡単に作れる飲料水で、応急手当ができる脱水症状・・・。

誰の神様でもいいから、ぶん殴りたかった。天を仰いで、まわりを見回した途端、ナディアを殺した化け物を見た。きらびやかな都会がそこにある。最先端をいく技術と、優秀な才能と、膨大な富が溢れる都会がある。でも私の腕には、命尽きたナディアが眠る。悪統治。民の苦しみなど気にもかけない為政者の仕業と、直感した。

脊髄に火がついたような気がした。

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この時点で既に打たれた。そこから怒涛のように、南アジアの元首たちや草の根の人々とのつかみ合いの日々がつづられる。ムシャラフ・パキスタン大統領、マンモハン・シン・インド首相、クマラトンガ・スリランカ大統領、ワンチュク雷龍(ブータン)王4世・・・。

僕は蒙が開かれた。貧しき発展途上国には問題多々あれど我々日本が学ぶことは少ないと。全くの大間違いである。学ぶことだらけだ。何を?リーダーシップだ。文字通り命を賭けたリーダー達の生きる様から、われわれは何と多くのものを学べるのだろうか。

僕自身、日本の政治家には何も期待しておらず、彼らとがっぷり四つに組むことなんて考えたくもなかった。
しかしこの本を読んで変えられた。ハンガリーでは、パキスタンでは、インドでは、改革の同志達が、政治家・官僚・NGO・学者・ジャーナリストが激しく議論し、ぶつかりあいながら、長い長い闘いを行い、大きな変革や革命に身を投じている。

自ら距離を取ってどうするのだ。日本の何十倍も深刻な貧困が慢性化し、腐った政権と不条理に覆われた国々の中ですら、希望を失わず連帯をしていこうという志士が生まれ、傷つき命奪われながらも祖国の未来を想いもがいているにも関わらず、我ら日本でそれができないなんてことがあろうか。

政治家であれ、官僚であれ、学者であれ、ジャーナリストであれ、草莽の民であれ、多くの志ある人と心の底からぶつかりあって、手をにぎり合って、この社会を変えよう。

貧困なき日本に。貧困なき世界に。

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当記事はNPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹の個人的な著述です。
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posted by 駒崎弘樹 at 23:34 | Comment(1) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
早速アマゾンで注文しました。
すでに絶版になっているようですね。
今から届くのが楽しみです。
情報ありがとうございます。
Posted by 川内 潤 at 2009年04月26日 22:08
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