フローレンスが「政治任せじゃなく僕たち個人の手で世の中を変えていこう」という願いを込めて出した初の翻訳本、「あなたには夢がある ―小さなアトリエから始まったスラム街の奇跡」に、日本のリーダーシップ教育を牽引するISLの伊藤ディレクターから感想を頂きました。
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SVP Networkのみなさま
こんにちは。SVP東京の伊藤健です。駒崎さんが訳されたこの本、早速読了
し、僕的にかなり心が動いたので、お勧めコメントをと思いましてメールします。
この本、必読ですよ、みなさま。
僕は正直なところ「スゴい社会起業家の話」はちょっと苦手です。だって、自分
はそんなにすごくなれない・・ものね（笑）。同じ理由で、企業家立志伝みたい
なのも苦手なんです。「こんなに難しい環境から、立ち上がった！」と言われても、
そして「君もできるはず」と言われてもね・・・。
なので、この本を手に取ったとき、ちょっとどうかな・・・と思ったんです。（原田
さんごめんなさい）
しかし。いい意味で、期待が裏切られました。ビル・ストリックランドさんは、「こ
れは、貧しい人のためのお話じゃないよ」と言いきってます。
お金持ちでも、貧しくても。あるいは、先進国にいても、途上国にいても。
誰しもが自分の中で、「自分はこうありたい」と思う「真実の瞬間」を感じること
がある。それこそが自分のあり方を形作る、本当の生きる動機になり得るんだ
と。
「こうありたい」は、「こうなりたい」じゃない。ゴールを決めて、そこに到達
しようとしても、それは本質的な動機には、なりえない。社長になりたい
とか、政治家になりたいとか、あるいは社会起業家になりたいとか、どれも
同じレベルで本質的ではない。
重要なのは、自分がどう「ありたい」かということ、そしてそれを見つける
場所や環境があること。そこに、「自分の人生を自分で生きる」ことができる
チャンスがある。
今本が手元にないので、これは僕のインプレッションでしかないのですが、
とにかくできるだけたくさんの人に読んで頂きたいと思います。
本のご紹介を頂いた、原田さん、そして翻訳を買って出てくださった駒崎
さんに御礼申し上げます。
伊藤健
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