静岡で25年前から子育て支援の活動されている活き生きネットワークさんを視察。
国の病児保育事業、「緊急サポートネットワーク」を受託されている繋がりで、
一度お会いしたいと思い、訪問。
「困っている人が放っておけない」と子育て支援のみならず、障害児/者支援、
高齢者デイケアセンター、委託事業、様々なことに取り組まれている団体さんだ。
理事長の杉本さんの何と言うかとっても暖かい姿勢に、自分に欠けているのは
こういうところだな、と反省した。
デイケアセンターの給食を出してもらいながら、国が病児保育制度(緊急サポート
ネット)を今年度で打ち切った後、どうやって活動を継続していくか、など
話し合う。
ふとした時に、「いやー、昔、末次一郎の事務所で雑用をしていてね・・・」
という言葉を聞き、味噌汁を吹き出しそうになった。
末次一郎とは、日本最後の国士と呼ばれる、政財界を動かした志士である。
その動きからフィクサーとも黒幕とも呼ばれていたが、彼の果たした功績は
歴史に刻まれるものだ。
陸軍中野学校を出た末次氏は、敗戦後、戦後処理を自分のミッションとして、
海外に取り残された人々の引き揚げ支援活動に従事。日本軍として戦った、
故国に戻れない台湾人の就業斡旋なども行う。
更に沖縄返還のために裏で政治家や学者、官僚等を交えた研究会を作り、
沖縄返還戦略を練り、そこで創られたアイディアをもとに、沖縄返還が
進められた。
また同時に日本の青年育成に力を注ぐため、JYVA(日本青年奉仕協会)を
設立。ボランティアの草分け的活動を始める。
その後北方領土返還運動を繰り広げ、ロシア政府と交渉を続ける。
官職にもつかず、死ぬまで国のために動いていた。
小渕元首相やら、中曽根元首相やら、李登輝元国家主席
やら、末次氏を師や相談役と仰ぐ政治家は多く、
民間において政治家以上に政治をし、国を動かした人間として、僕は
秘かに非常に尊敬している。
静岡のNPOの杉本さんの口からそういった人物の名前が出てきたことに
非常に驚いた。
「末次先生は本当に素晴らしい方だった。私の母が余命半年だって言って
国に帰らなきゃいけなかった時も、涙をぼろぼろと流して抱きしめてくれた。」
若き日の杉本さんと笑顔の末次さんが写真の中で笑っている。
志は絶えず、次世代の人間に受け継がれていくものだ、ということを、
静岡で体感させられた。
志を持ち、それに生きる人間は、周りの人々に影響を与え、彼らは確実に
「感染」し、繋がっていくのだ、と。
僕も先人達の国を想う心に改めて尊崇の念を覚え、現代の国士として社会に
身を投じていきたいと思ったのだ。
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